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投票率下落、40.60%
厚木市長選、小林氏4選 多選批判退け2新人破る

選挙 神奈川新聞  2019年02月17日 14:08

 任期満了に伴う厚木市長選が17日投開票され、無所属で現職の小林常良氏(69)が、元市議の石射正英(65)=自民推薦=と、元県議の佐藤知一(49)=神奈川ネット推薦=の無所属新人2氏を破り4選を果たした。

【開票結果】厚木市長選

 2007年の市長選で、小林氏は4選を期した当時の現職に多選批判を展開し初当選。その後、市長任期を「連続3期まで」とする努力規定のある多選自粛条例を提案、制定につなげた。こうした経緯から、16年ぶりの三つどもえの選挙戦は現職の「多選」の是非と、3期12年の小林市政の評価が大きな争点だった。

 小林氏は多選阻止を掲げる新人2氏から批判を受けながらも、市民協働などに取り組んだ実績と将来の経営基盤の確保に向けた取り組みの継続を主張。「多くの事業を抱える現職の責任を逃げずに全うしたい」と強調してきた。

 3候補のうち唯一、政党の推薦を得られなかったが、現職の知名度や強固な後援会組織の後押しで支持を広げた。

 市長選3度目の挑戦となった石射氏は市政の刷新や給食費などの無料化を主張したが、及ばなかった。佐藤氏は現市政が進める市庁舎移転の問題点や多選の弊害を指摘したが、有権者に浸透しなかった。

 投票率は40.60%で、前回15年より2.00ポイント下回った。当日の有権者数は18万4324人(男9万5267人、女8万9057人)。

小林氏「自分を律していく」

 16年ぶりに3候補による選挙戦が繰り広げられ、17日に投開票された厚木市長選で、現職3期目の小林常良氏(69)が4選を果たした。自身の「多選」の是非が主要な争点となる中で新人2氏の挑戦を退け、集大成となる次の4年に向けて決意を新たにした。


厚木市長選で4選を果たし、万歳する現職の小林常良氏(右から2人目)=17日午後11時すぎ、同市中町の事務所
厚木市長選で4選を果たし、万歳する現職の小林常良氏(右から2人目)=17日午後11時すぎ、同市中町の事務所

 午後11時すぎ、同市中町の事務所に当選確実の一報が伝わると大きな拍手が沸き起こった。「市民の皆さまが冷静な判断を示してくれた」。小林氏は満面に笑みをたたえながら支援者と握手を交わすなどし、喜びを分かち合った。
 
 厳しい選挙戦だった。2007年の市長選で初当選した後、自身が制定に結ばせた多選自粛条例には市長任期を「連続3期まで」とする努力規定がある。それだけに、今回の4選を目指しての出馬には対立候補のみならず、市民らにも疑念の目を向けられた。
 
 本人も「今回ほど出馬に悩んだことはなかった」と言うが、市政へ懸ける思いが勝ったという。本厚木駅南口の再開発など市の将来に関わる事業への熱意を訴え「積み上げてきた仕事を全うするのが現職の使命、責任」と理解を求めた。
 
 マニフェストの旗印には「総仕上げ」の文字が記されている。その言葉通り、70代を迎える次の任期が市長としての仕事の総決算となる見通しだ。小林氏は「多選批判はあったと思うが、これからも自分を律して仕事をしていきたい」と力強く宣言した。

新人2氏、現職の壁崩せず

 新人2氏は現職の厚い壁に阻まれた。
 


敗戦の弁を述べる石射正英氏=17日午後11時15分ごろ、厚木市田村町の選挙事務所
敗戦の弁を述べる石射正英氏=17日午後11時15分ごろ、厚木市田村町の選挙事務所

 前々回、前回に続く3度目の挑戦となった元市議の石射正英氏(65)は、これで3回とも小林氏の前に涙をのんだ。19歳で父親を院内感染で亡くして医療の道に進み、同じような悲劇を起こすまいと政治家としても活動してきた。そうした思いから今回は現職に多選批判を向けるだけでなく、健やかで幸せに暮らせる社会の実現も唱えた。
 
 選挙事務所で集まった支援者らに頭を下げた石射氏は「結果は受け入れるしかない。残念だが、これまで支えてくれた皆さんに感謝したい」と述べた。
 


支援者に頭を下げる佐藤知一氏=17日午後11時20分ごろ、厚木市中町の事務所
支援者に頭を下げる佐藤知一氏=17日午後11時20分ごろ、厚木市中町の事務所

 一方、愛する地元厚木への危機感などから出馬した元県議の佐藤知一氏(49)も、無念の表情を浮かべる。遊説に声を枯らし、世代交代を訴え続けたが、大きなうねりにはつながらなかった。佐藤氏は「申し訳ありません」とあいさつしながらも「現職の大きな陣営と自民党を敵に回し、これだけの選挙ができた」とも語った。

「総仕上げ」に問われる結果

【解説】4選を期した現職の「多選」の是非が主要な争点となった厚木市長選で、有権者は市政の継続を選択した。小林氏は市長任期を「連続3期まで」とする努力規定を盛り込んだ多選自粛条例を提案し、制定につなげた経緯があるが、3期12年のこれまでの実績が評価された格好だ。

 今回の選挙戦で、小林氏は多選への批判を受けただけでなく、

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