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来月、記念の集い
不登校児支え25年 横浜のフリースクール「楠の木学園」

社会 神奈川新聞  2019年02月17日 02:57

教壇に立つ理事長の高橋さん(左)と学園長の神田さん=横浜市港北区
教壇に立つ理事長の高橋さん(左)と学園長の神田さん=横浜市港北区

 不登校や発達障害、自閉症などの子どもたちの受け皿となっているフリースクール「楠の木学園」(横浜市港北区)が、創立から四半世紀を超えた。手厚くカリキュラムを組む中、送り出した卒業生は200人を上回り、県内を中心に幅広い職種や進学先で活躍する。少子化が進む中でも不登校の問題は存続しており、理事長の高橋義男さん(53)は「これからも社会のニーズに応え、地域から愛される学校でありたい」と今後を見据える。

 1993年に学習障害の子どもの保護者2組がフリースクールを始めたのをきっかけに、中学生以上の7~8人が毎年入学。中等部、高等部、就労準備が主な専攻科があり、ここ数年は計約30人が通う。在校生は市内在住者が7割を占めるが、静岡県熱海市から通学する生徒や、愛知県から母子で転居してきた生徒もいる。

 「中学校や高校に通学できなかった生徒が多く、同じような対応をしていたら子どもたちのためにならない」と学園長の神田誠一郎さん(58)は語る。学園内では生徒の「自己肯定感の育成」を重視。月曜から金曜まで1日5時間、教科のカリキュラムを組んで学習指導に当たる一方、参加を強制しないなど「安心できる場所」づくりに努める。

 また、朝鮮太鼓や演劇などを授業に取り入れ、地域の祭りでも披露。神田さんは「近隣住民にも喜んでもらえているようだ」と笑顔を見せる。

 課題は安定的な運営だ。同学園は土地や建物を所有者から安価に借りているが、学校教育法が定める学校でないため行政からの補助金は運営費に使えないなど制約を受ける。運営は授業料や寄付に頼るため、他のフリースクール同様、財政面での問題が常につきまとう。

 少子化を迎えてはいるが、高橋さんは「不登校の子どもは減っておらず、教育の一端を担ってきた自負がある。これからもニーズがある限り、運営を続けていきたい」と力を込めている。

 ◇

 同学園25周年記念の集いが3月1日、横浜ラポール(横浜市港北区)で開かれる。元沖縄大学学長の加藤彰彦さんが講演するほか、同学園前理事長の武藤啓司さんらがパネルディスカッションを実施。毎年恒例の朝鮮太鼓や演劇などの発表会も同時に行われる。参加無料。問い合わせは、同学園電話045(473)7880。


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