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【アベノミクスの実相】連載(下)虚像 迷走の政策は奈落へ

時代の正体 神奈川新聞  2019年02月12日 01:51

【時代の正体取材班=田崎基】 異次元の金融緩和について「もう限界ではないか」と問うと、こう答えた。

 「『いつまで』と言える段階ではない。金融緩和を粘り強く続けていく方針に変わりはない」(日銀横浜支店、新見明久支店長)。

 アベノミクスの第1の矢「金融緩和」について、いま何が起きているのか。

 2018年10月末の日銀によるリポートでは、20年度の物価上昇率の見通しが1・9%から1・5%に下方修正された。当初の「物価上昇率2%」という目標の達成に向けて、今後も金融緩和を続ける、という。


消費と物価の推移
消費と物価の推移

 日銀は、銀行が国から買った国債を大量購入することで、市中に通貨を大量供給している。この通貨の総量「マネタリーベース」は、13年3月の138兆円と比較してこの5年間で3・5倍にまで急拡大し、18年12月時点で502兆円を超えた。世界的にこうした異常な金融緩和を続けている国は日本のほかにない。

 米国も08年から15年ごろまでかつてない金融緩和によってマネタリーベースを引き上げたが、それでも国内総生産(GDP)比では20%前後だった。片や日本は18年9月時点でGDP比で93%を超えた。

空 論


 市中に大量の通貨が供給されることで金利は下がり、企業活動が活発化し、賃金が増え、物価は上がり、消費が拡大する-という見込みだった。

 だがアベノミクス以降、物価は上昇し、消費は冷え込んでいる。

 物価が上昇していることから実質賃金が上がらず、従って消費は拡大しない。「景気拡大」の実感がない最も大きな理由だ。

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