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カメラ搭載の気球飛ばし、大規模イベント警備 県警方針

社会 神奈川新聞  2019年02月09日 02:17

警備対策のイメージ
警備対策のイメージ

 今秋のラグビーワールドカップ(W杯)や来夏の東京五輪・パラリンピックなど大規模イベントでの安全を確保するため、県警は会場上空に高精細カメラを搭載した気球を飛ばし、警備に活用する方針を打ち出した。会場周辺への防犯カメラ設置も進め、上空と地上からウの目タカの目で不審な事象を把握し、雑踏事故やテロの未然防止につなげる。鉄道事業者の判断に基づき、有事の際に駅構内の防犯カメラ映像を県警に送るシステム構築なども行う。県の2019年度当初予算案に計約5億5千万円を計上した。

 県警警備部によると、気球には、全方位を監視できる高精細カメラを搭載。会場の上空約60メートルから、およそ1キロ圏内を俯瞰(ふかん)し、主に異常な混雑状態の検知に役立てる。会場周辺に防犯カメラを増設し、不審者の侵入や不審物の放置などにも目を光らせる。

 気球カメラ、防犯カメラ双方の映像をリアルタイムで解析するシステムも整備。「混雑」「不審者」「不審物」という警備上の三大リスク要因を早期に発見し、情報を集約して現場の警察官が即時に対応できるようにする。

 また、駅でテロや大規模事故が発生した際、鉄道事業者の判断に基づいて駅構内などの防犯カメラ映像を専用回線を通じて県警本部に送るシステムも整備する。的確な状況把握や迅速な初動対応に生かすのが目的。主要駅のほか、会場の最寄り駅での運用を想定しており、県警警備部は「協力を得られた鉄道事業者と個別に協定を結んで、肖像権やプライバシーに配慮した厳格な運用を行う」としている。

 このほか、調達が容易で殺傷能力も高いことから、近年目立っている車両突入型のテロに備えるため、車両が衝突するとストッパーに乗り上げる形で侵入を防ぐ鉄製の防御柵を導入する方針。外国人にも警備状況や誘導案内などを的確に伝達するため、警備車両に搭載する4カ国語(日、英、韓、中国語)対応のスクロール式表示板も取り入れる。

 県内ではラグビーW杯、東京五輪で、横浜国際総合競技場(横浜市港北区)、横浜スタジアム(同市中区)、江の島ヨットハーバー(藤沢市)などが会場となっている。県内で国際的なビッグイベントがめじろ押しの中、県警はテロや大規模災害への備えを重点課題に据えており、警備部は「予算計上した諸対策を総合的に推進し、イベントの安全かつ円滑な運営を確保していく」としている。


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