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「お昼寝ミカン」を活用 地域一丸で特産品誕生 松田

話題 神奈川新聞  2019年02月07日 03:38

商品化された「まつだ おひるねみかんジュース」
商品化された「まつだ おひるねみかんジュース」

 耕作放棄地対策の一環として、松田町の松田山に広がる遊休農地を有効活用して育てた無農薬ミカンをジュースに加工した商品が製品化された。市民が主体となって再生可能エネルギーの普及を図る市民電力会社が町と連携して地域課題の解決に一役。ラベルは高校生がデザインするなど、関係者の思いがこもった商品だ。町内での販売が始まり、町も山の保全を兼ねた新たな特産品として期待している。

 遊休状態を「お昼寝」に見立て名付けられた商品は「まつだ おひるねみかんジュース」。180ミリリットル入りの瓶1本300円。加工時期にも左右されるが、酸味が抑えられた自然の味わいが特徴だ。

 年末年始に収穫した温州ミカンを湯河原町内の加工業者に持ち込み、有志らが手作業で一つ一つ皮をむき、ぎゅっと搾ってできた果汁100%ジュース。町特産品開発事業補助金(最大20万円)を活用、瓶のラベルは県立小田原東高校3年の武田莉紗さん(18)のデザインが採用された。

 まつだ乾杯推進協議会長で、町飲食店組合顧問の飯田勝宏さん(74)は「こうした商品を待っていた。素晴らしいものができた」と歓迎し、加盟全34店舗でも提供する構えだ。

 耕作放棄地のミカン畑を市民が再生する試みは、5年前から小田原市内で行われてきたが、今回はその「松田町版」となる。


完成した「まつだ おひるねみかんジュース」を手に取る本山町長、(右から2人目)、小山田さん(左から2人目)ら関係者 =25日、松田町役場
完成した「まつだ おひるねみかんジュース」を手に取る本山町長、(右から2人目)、小山田さん(左から2人目)ら関係者 =25日、松田町役場

 昨年12月に設立された合同会社「F&Eあしがら金太郎電力」(本社・同町寄)がプロデュースし、販売元にもなっている。

 社名のイニシャルは「フード&エネルギー」。同社によると、ドイツでは電力会社が農業を営むケースもあるほか、1次産業と自然エネルギーの親和性が高いという。今回は松田山に広がる約6千平方メートルのミカン畑が耕作放棄地になる直前に、所有者から借り受けた。代表社員の小山田大和さん(39)は「一度、草が生えると原状回復に時間がかかる。耕作放棄地になる前に(こうした活動で)食い止めることも大切」と強調する。

 本山博幸町長は25日の会見で「行政としては災害面からも山の保全をしっかりやる必要がある。親しみあるデザインなので、若い人たちにも飲んでほしい」と期待した。

 小田急線新松田駅前の「まちの駅あしがら」のほか、開催中の寄ロウバイまつりや2月9日からの「まつだ桜まつり」の会場でも販売予定。問い合わせは、あしがら金太郎電力電話0465(20)3799。


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