1. ホーム
  2. 経済
  3. 神奈川と平成・箱根(2) 訪日客急増、その先に

神奈川と平成・箱根(2) 訪日客急増、その先に

経済 神奈川新聞  2019年02月03日 17:00

観光ビザの緩和などで急増した東アジア諸国からの外国人観光客が箱根へ。大涌谷のシャトルバス乗り場には「歓迎春節遊客」のバナーが飾られ、多くの観光客がバスに乗り込んだ =2007年2月21日付本紙掲載
観光ビザの緩和などで急増した東アジア諸国からの外国人観光客が箱根へ。大涌谷のシャトルバス乗り場には「歓迎春節遊客」のバナーが飾られ、多くの観光客がバスに乗り込んだ =2007年2月21日付本紙掲載

 「じわじわと増えてきた印象」。近年目覚ましい訪日客の増加について、日本のゲストハウスの草分け的存在である「富士箱根ゲストハウス」(箱根町仙石原)代表の高橋正美さん(70)は、意外にもこう振り返る。だがこれには理由があった。

 高橋さんが自宅を増改築してゲストハウスを開業したのは、まだ昭和だった1984年。現在では累計で75の国・地域から16万人超の外国人が訪れている。

 高橋さんが開業した当時、外国人の箱根旅行といえば、日本人と同じく団体旅行が中心だった。ホテルも旅行会社も、個人で旅行する外国人の受け入れ先が少なかったためだという。

 「小規模民宿」の高橋さんにとって苦しい状況といえたが、実は少し違った。国際交流や国際教育など、それまで携わった仕事の延長線上として開いたゲストハウスは、単なる宿泊施設としての枠組みには当てはまらなかったからだ。

 宿泊者同士がラウンジで互いの人生に触れ、学び合う宿に来るのは、旅行会社を経由しない口コミ客が多く、少しずつリピーターも増えた。「開業10年で経営が軌道に乗った」(高橋さん)。その後にやってくる訪日客の激増も含め、社会情勢にはあまり影響されなかった。

 全国的には85年のプラザ合意以降、急激な円高傾向となって訪日客が減り始めた。70年代初頭には10万人超が訪れていた箱根の外国人宿泊客も、1ドル=80円割れする空前の円高となった95年には2万人を切り、72年以降では最低となった。

 観光庁の「ビジット・ジャパン」大使を務め、国の観光施策にも関わる高橋さんが、

この記事は有料会員限定です。

月額980円で有料記事読み放題/100円で24時間読み放題のコースも。詳しくはこちら


シェアする