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奈良建設(横浜市港北区)
自社流workstyle(下) 「女性」「健康」で活力

経済 神奈川新聞  2019年01月28日 09:12

植本正太郎・奈良建設社長
植本正太郎・奈良建設社長

 女性の就業者が少ないという建設業界の課題に加え、社員の高齢化が進む。人材確保のため植本正太郎社長は2015年から、工事現場を管理する技術職に就く女子学生の採用を本格化した。育児休業を経た女性技術者が活躍する職場となり、18年度には横浜市から、男女ともに働きやすい職場環境づくりを進める事業所として認定された。

 さらに「女性が働きやすい職場づくりを全体の就業環境改善につなげたい」と、身体への負担が大きい業務の特性を踏まえ、健康経営も重視している。65歳まで従業員を継続雇用するには、長期間健康に働いてもらうための取り組みが欠かせない。従業員への意識啓発と並行して、社が毎年行う健康診断の結果と職場の課題分析なども進める。従業員の健康イコール現場の安全という認識だ。

 そうした社内の変化は、国が働き方改革に掲げる時間外労働規制への対応にもつながる。「建設業界は規制適用まで5年の猶予があるが、今から着手しておく。例えば基本的なことだが、現場で業務上のコミュニケーションをより正確に行えば、効率化は進む」

 業務の中でミスがあると「手戻り」と呼ばれる、施工が済んだ部分に戻ってもう一度やり直す事態を招く。必要な人材を配置した現場で従業員が健康な状態で業務に就き、情報の発信、受信、確認を正確に行うことで「手戻り」がなくなり、例えば材料の納品ミスなどもなくなる。「まだ他にもできる工夫はあるはず。従業員が自ら取り組む雰囲気をつくりたい」

 工夫のヒントを得ようと同社は本年度、多様で柔軟な働き方を紹介するセミナー開催などを行う、横浜市のワークスタイルプロモーション事業を利用した。

 行政の支援に対しては、「効率化のためのICT(情報通信技術)機器やシステムを入れる際に、コンサルティングを受けたい」と要望。「会社の規模や業種に合わせて必要な機能などへの助言が得られると、助成金をより有効活用できる」と期待を寄せた。

 ◆奈良建設 横浜市港北区。1947年7月創業、土木・建築工事の請負など。資本金2億円。従業員数220人。


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