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巨匠たちの名画堪能  フィリップス・コレクション展

カルチャー 神奈川新聞  2019年01月28日 08:46

フィンセント・ファン・ゴッホ「道路工夫」(1889年、フィリップス・コレクション蔵、The Phillips Collection)
フィンセント・ファン・ゴッホ「道路工夫」(1889年、フィリップス・コレクション蔵、The Phillips Collection)

 米国ワシントンで、ニューヨーク近代美術館より早い1921年に、近代美術を扱う同国で最初の美術館として開館したフィリップス・コレクション。優れた私立美術館の一つとして、世界有数の近代美術コレクションを誇る。その中から75点の名画が、三菱一号館美術館(東京都千代田区)で展示されている。

 コレクションをつくり上げたのは、裕福な実業家の家庭に生まれたダンカン・フィリップス(1886~1966年)。ドラクロワ、クールベ、マチス、ドガ、ピカソ、カンジンスキー、ジャコメッティなど巨匠の作品ばかりで、その鋭い選択眼に驚かされる。くつろいだ雰囲気で鑑賞できる場にしたいと、私邸内にギャラリーを設けた。ダンカンは、ゴッホの「道路工夫」を「ファン・ゴッホによる最高水準の作品」とみなした。ゴーギャンとの共同生活が失敗し、心の安定を失ったゴッホは自らの耳を切り落とした。騒動の後、入院生活を送り、病院からの外出で目にした道路の補修工事に着想を得て描いた作品だ。

 画面の中央には、大きなプラタナスの木が並ぶ。うねるような枝ぶりや、これまでとは異なる淡い色合いの表現に、再び制作への意欲を抱いたゴッホの姿がうかがえる。

 「フィリップス・コレクション展」は2月11日まで。4日休館。一般1700円、高校・大学生千円、小・中学生500円。問い合わせはハローダイヤル03(5777)8600。


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