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高齢者の買い物支援 横浜のコンビニが移動販売車

話題 神奈川新聞  2019年01月25日 17:00

移動販売で運ばれた商品を購入する住民ら=横浜市磯子区
移動販売で運ばれた商品を購入する住民ら=横浜市磯子区

 お年寄りら買い物が困難な住民の声から生まれ、食料品や日用品を提供する「移動販売車」が25日、横浜市磯子区の上笹下地区で本格的に巡回を始めた。コンビニ大手の地元フランチャイズ店が週に1回、約300種類の商品を運んで販売。助け合いながら街ぐるみで運営しており、住民らは「自宅近くで買い物ができるようになってうれしい」と喜んでいる。

 「ローソンの移動販売です。ご来店をお待ちしております」。リズミカルな音楽とともに住宅街に流れるアナウンス。程なくして、聞きつけた住民らが移動販売車の周囲に集まった。総菜やパン、野菜などを買った山口たつ子さん(81)は「歩ける場所に来てくれるのは本当に助かる。ここで友達と話せるのも楽しい」と笑顔を見せた。

 移動販売車は毎週金曜日、地区内の6カ所に商品を運び、販売する。

 きっかけは、2016年に開かれた地元町内会と同区区政推進課との定例ミーティング。起伏が多く、お年寄りらが外出しにくい上、「買い物ができる場所が少ない」と聞いていた「上笹下連合自治町内会」会長の田辺実さん(64)が同課の担当者に相談。移動販売を複数の事業者に打診したが採算面から断られる中、「ローソン栗木一丁目店」が快諾。昨年10月からの試行を経て、本格巡回を迎えた。

 「目指していたお店に少しは近づけたかな」。同店オーナーの西部雅彦さん(59)は、移動販売車を前に感慨に浸った。同店は「地域になくてはならないお店」を理念に掲げ、04年にオープン。15年に及ぶ店舗運営では「思い悩むこともあったが、お客さんに助けられた。相談に乗ってもらったこともあった」と振り返り、「移動販売を通じて、地域に恩返しをできれば」と語った。

 地域の人たちも協力を惜しまない。停車所の一つ「上笹下地域ケアプラザ」では、同プラザ職員の滝澤未来央(44)さんが高い棚にある商品を取ってあげたり、雨天時には傘を差してあげたりと買い物をサポート。停車所「大崎公園」の近隣に住む神谷孝さん(70)は販売車が停車中、「危なくないように」とボランティアで交通整理を行う。

 同課の佐藤亜希子さんは「移動販売車が家の近くに来ることで、高齢の方々が外に出て、コミュニケーションを取るきっかけになれば」と期待している。


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