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〈時代の正体〉アルジェリア人質事件6年 息子の悲劇、母親が手記出版

時代の正体 神奈川新聞  2019年01月25日 02:44

内藤さよ子さん(左)、内藤文司郎さん(右)
内藤さよ子さん(左)、内藤文司郎さん(右)

【時代の正体取材班=石川 泰大】日本人10人が犠牲になったアルジェリア人質事件から6年。襲撃に巻き込まれて命を落とした男性作業員の母親が、我が子との思い出や事件後に書きためた手記をまとめ、出版した。途上国の経済発展に力を尽くした誇らしい気持ちと、守ってあげられなかった無念さと。「悲劇を繰り返さないために、生きた証しを残したい」。そんな思いが全編に込められている。

 タイトルは「突然の親子の別れ アルジェリア人質事件で我が子を失って」。犠牲になった内藤文司郎さん=当時(44)=の母さよ子さん(75)=愛知県豊橋市=が、今月の7回忌に合わせて出版した。

 手記は2013年1月16日、事件当日から始まる。

 アルジェリア南東部イナメナスの天然ガス生産施設がイスラム武装勢力に襲撃され、派遣作業員だった文司郎さんも巻き込まれた。さよ子さんが対面できたのは9日後の25日。羽田空港に設けられた仮設の遺体安置所だった。名前をいくら呼んでも返事はなく、穏やかに目を閉じ、眠っているように見えた。

 〈私の大切な息子。その体は確かにここにあるけれど、でも魂は遠いかの地に置き忘れてきてしまっているのではないか。魂を呼び戻したいと、私は懸命に叫び続けました〉

 どのようにして事件は起きたのか。なぜ息子が死ななければならなかったのか-。

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