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主従を超えた感動の人間ドラマ 【ヴィクトリア女王 最期の秘密】

カルチャー 神奈川新聞  2019年01月22日 09:21

 19世紀、繁栄を極めた大英帝国に君臨したビクトリア女王。統治は63年にわたったが、孤独な女王は、周囲の人々に長く心を閉ざしていた。本作は、長く秘密にされてきた晩年の女王に関する史実を基に、身分や年齢、信仰、肌の色、文化を超えて結ばれる強い絆を、感動的に描く人間ドラマだ。

 英領インドからやって来た身分の低い若者アブドゥル・カリムを気に入った68歳の女王。主従を超えて心を通わせる二人の関係は、皇太子をはじめとする王宮の人々を困惑させる。

 女王は、自らの領地の言葉を学ぼうと、アブドゥルからウルドゥー語を習い、教師「ムンシ」の称号を与えて取り立てた。そのことも周囲の反感を呼び、ついには女王への反乱といえるまでの対立に進んでしまう。

 女王役は、英国を代表する大女優ジュディ・デンチ=写真左。ビクトリア女王を演じるのは2度目で20年ぶり。威厳と内面の繊細さを併せ持つ女王を、魅力たっぷりに演じる。アブドゥルには、インドの若手実力派アリ・ファザルが扮(ふん)した=同右。

 女王の信頼を得たアブドゥルは、しきたりに構わず、敬意と真心で彼女と向き合った。その誠実さが、女王の心に響いたのだろう。

 女王が愛した離宮オズボーン・ハウスで撮影され、当時の雰囲気を十二分に伝える。荘厳な王宮儀式や華やかな衣装にも目を奪われる。


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