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辺野古県民投票「市民の権利」 全県実施求める活動、全国に

社会 神奈川新聞  2019年01月22日 01:12

県民投票への不参加を表明している5市に送ったファクス。市民一人一人が思いをつづった(朝倉さん提供)
県民投票への不参加を表明している5市に送ったファクス。市民一人一人が思いをつづった(朝倉さん提供)

 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の返還に伴う名護市辺野古での新基地建設の賛否を問う県民投票を巡って宜野湾など5市が不参加を表明したことを受け、全県での投票実施を求めて5市にファクスで思いを伝える活動が全国各地で広がっている。「投票は市民の権利」「沖縄に基地を押し付けてきた本土こそ、向き合う問題」。20日には藤沢市内で市民約40人が集まり、ペンを取った。

 県民投票は、宜野湾市出身の大学院生元山仁士郎さんが中心となって署名活動を行い、昨年10月、沖縄県議会で県民投票条例が成立した。しかし、その後、県内41市町村のうち、米軍普天間飛行場のある宜野湾など5市が不参加を表明。2月14日の告示まで1カ月を切るが、このままでは沖縄の有権者の約3割が投票できない事態となっている。

 今月17日、フェイスブック上で「沖縄5市へ緊急FAXアクション」と題した運動が呼び掛けられた。企画したのは野々市市の小原美由紀さん(54)。以前から交流のあった元山さんがハンガーストライキを実施したことを知り、「沖縄に基地を押し付けてきた本土の私たちが声を上げなければと思った」と語る。

 一人一人の思いを多くの人に共有してもらうため、電話ではなくファクスという形で思いを伝えることにした。18日には金沢市内の喫茶店で市民10人ほどが集まり、丁寧に言葉を紙につづった。運動は全国各地に広がり、20日は15地域、108人が参加。県内でも箱根町、藤沢市内でファクスを書く会が開かれた。

 藤沢で会を企画した朝倉優子さん(55)は「どんな意思を示すかは市民に委ねるべきで、行政がその機会を奪うことは不条理」と語り、用紙に「投票権のある県民からその権利を奪う罪深さを今いちどお考えください」と記した。

 会に参加した樋浦敬子さん(69)は「沖縄戦や27年間続いた米軍統治など沖縄が背負わされた歴史を学び、本土にいる人間としてずっと後ろめたさのような気持ちを抱いてきた。県民の皆さんが意思を表明できる場が失われないよう、県外から思いを伝えたい」と語った。


「投票は市民の権利。行政がその権利を奪うことは許されない」と語る朝倉さん。
「投票は市民の権利。行政がその権利を奪うことは許されない」と語る朝倉さん。

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