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両陛下、戦没船員を慰霊 横須賀・観音崎で供花

社会 神奈川新聞  2019年01月21日 10:11

慰霊碑に供花される天皇、皇后両陛下=横須賀市の観音崎公園(代表撮影)
慰霊碑に供花される天皇、皇后両陛下=横須賀市の観音崎公園(代表撮影)

 天皇、皇后両陛下は21日、県立観音崎公園(横須賀市鴨居)を訪ね、第2次世界大戦で犠牲になった民間船員ら約6万人を奉安している「戦没船員の碑」に供花された。


戦没船員の碑に拝礼される天皇、皇后両陛下=横須賀市鴨居の県立観音崎公園(代表撮影)
戦没船員の碑に拝礼される天皇、皇后両陛下=横須賀市鴨居の県立観音崎公園(代表撮影)

 同日から25日まで葉山御用邸(葉山町)での静養前に立ち寄られた。両陛下は遺族らの出迎えを受けた後、碑前の献花台に白菊の花束を手向け、深く拝礼した。

 大戦の犠牲者への慰霊は4月30日に退位する陛下が在位中、最も心を砕いてきた務めの一つ。顕彰会によると、両陛下が公園を訪問したのは、皇太子時代の第1回追悼式(1971年)に出席以来、8回目を数えた。

 公園到着後、陛下は皇后さまとともに歩を進め、出迎えた一人一人に言葉を掛けられた。1943年11月に貨物船の機関長だった父を亡くした遺族代表の後藤美津子さん(86)=横浜市泉区=には、皇后陛下が「どなたが亡くなられましたか」と尋ねた。後藤さんが「父です」と答えると、2人で深々と頭を下げ、「ご苦労なさいましたね。お体を大切になさってください」と声を掛けられた。

 後藤さんは「退位前のお忙しい時期にもかかわらず、足を運んでいただき、御(み)心をお寄せいただき、本当にありがたく思っています」と感謝の言葉を述べ、妹の今田小夜子さん(78)=埼玉県川口市=は父の写真を持って列席し、「皇后さまが足を止めて一礼してくださった。心から戦没者のことを思ってくださっていると感じました」と語った。

 43年4月に旅客船の機関士だった父を亡くした小浜富子さん(76)=横須賀市桜が丘=は「退位されたらゆっくり過ごしていただきたいと思う」と気遣った。

御用邸の地元「退位されても葉山へ」


 静養先の葉山御用邸(葉山町)周辺では、大勢の町民らが天皇、皇后両陛下を出迎えた。2人は沿道で日の丸の小旗を振る町民らに、車内から手を振って応えられた。


葉山御用邸に到着する天皇、皇后両陛下を町民らが出迎えた=葉山町
葉山御用邸に到着する天皇、皇后両陛下を町民らが出迎えた=葉山町

 御用邸前で約60年続く薬局を営む横島和子さん(72)は家族5人で2人の到着を待った。91歳で亡くなった母親の岩田ハナさんの体調を気遣って来店されるなど、両陛下と長く親交を温めてきた。「『お元気ですか』と声を掛けてくださり、感謝の思いでいっぱい。退位されても、葉山へ来ていただけたらうれしい」と横島さん。両陛下と何度も言葉を交わした娘の雑賀令子さん(42)は「町民と交流を持ってくださることがありがたい。ゆっくりと過ごしていただけたら」と願った。

 町内では、町民有志らが陛下退位と新天皇即位の祝賀行事などを企画する「町改元奉祝実行委員会」を昨年11月、立ち上げた。委員長に就いた栁新一郎さん(78)は「子どもからお年寄りまで、一緒になって温かく出迎えられた。末永くお元気でお過ごしください、と伝えたい」と語った。 


両陛下の御用邸到着を出迎えた町民ら=葉山町
両陛下の御用邸到着を出迎えた町民ら=葉山町

両陛下の御用邸到着を出迎えた町民ら=葉山町
両陛下の御用邸到着を出迎えた町民ら=葉山町

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