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認知症、支える街に 秦野市で市民らが屋外声掛け訓練

話題 神奈川新聞  2019年01月20日 02:18

認知症の住民役の職員(右から2人目)に声掛けの訓練を行う住民=秦野市曲松1丁目
認知症の住民役の職員(右から2人目)に声掛けの訓練を行う住民=秦野市曲松1丁目

 認知症になっても安心して暮らせる社会をつくろうと、秦野市民と市が協力して当事者への応じ方を学ぶ取り組みを始めた。17日は同市曲松(まがりまつ)で、自治会などが屋外を舞台にした声掛け訓練を初開催。地域住民ら参加者約50人は認知症役の職員らに話し掛け、住所を聞き取ることなどを実践しながら、相手の気持ちを考えた対応を確かめた。

 市の昨年12月末現在の高齢化率は29・1%で増加傾向にある。認知症の正しい知識の習得と当事者や家族への支援のため、市は「認知症サポーター」の養成講座を開いており、昨年8月に受講者が累計1万人を超えた。しかし、市民から「講座は受けたが(当事者に)声を掛ける自信がない」との声が寄せられたため、学びの場を設けることを決めたという。

 渋沢地域高齢者支援センターと曲松自治会連合会による訓練は、6人ずつの8グループに分かれて実施。同センター職員と認知症サポーター養成講座の講師役を務めるボランティアの計4人が認知症の住民役に扮(ふん)した。

 現実に近づけるため、住民役4人にはそれぞれ「夫は亡くなったが仕事から帰ってこないと思い、夫のかばんを持っている」「名前は言えるが自宅は『そこ』と指さすのみ」などと症状の進行具合や生活状況を細かく設定。近くの公園で座ったり、歩いたりしてもらうようにした。

 参加者は住民役の職員らを見つけると、「散歩中ですか」「ちょっと座りましょうか」などと声を掛けて案内し、自宅近くの目印などを質問。やりとりに試行錯誤しながらも自宅や交番への案内に努めた。

 参加した民生委員の井上博之さん(68)は「1人でやろうとしても難しいので、周囲に声掛けをし、複数人で情報を得られたら良い」と振り返る。訓練後は各グループで「男女で話し掛けることも手ではないか」「本人を安心させることが大事」といった意見が出た。

 訓練を企画した同市曲松第2自治会会長の齋藤鎭雄さん(71)は「話を聴き、見守る立場になることが重要。地域の中で意識が高まり、声を掛けることにつながる」と指摘。今後も訓練を続ける考えという。

 市高齢介護課の担当者は「他の地域でも開催できるよう呼び掛けたい。訓練を機に地域のつながりが広がり、認知症になっても安心して暮らせる街になってほしい」と語った。


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