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仏人技師の足跡たどる 江戸末期の横須賀製鉄所の企画展 横須賀で3月まで

カルチャー 神奈川新聞  2019年01月12日 17:00

メラングの名刺や当時の暮らしの様子をつづった日記など、貴重な資料が並ぶ企画展=同博物館
メラングの名刺や当時の暮らしの様子をつづった日記など、貴重な資料が並ぶ企画展=同博物館

 江戸時代末期に建設された横須賀製鉄所(造船所)で、製図の責任者を務めたフランス人技師、ルイ・メラングに焦点を当てた企画展が、横須賀市自然・人文博物館(同市深田台)で開かれている。名刺や雇用契約書といった仕事に関する資料から、日本での暮らしをつづった日記や横須賀で誕生した長女の出生届など私生活にまつわるものまで計71点を展示している。

 メラングは製鉄所の製図工長として1866年に来日。約4年間を横須賀で過ごし、日本初の洋式灯台「観音埼灯台」(同市鴨居)の製図も手掛けた。

 市は日仏交流160周年に当たる2018年、メラングの子孫に受け継がれてきた製鉄所に関する資料を新たに収蔵。「初公開!仏国メラング家で見つかった横須賀製鉄所資料」と題し、企画展を開くことにした。

 展示資料のうち、製鉄所のトップだったフランス人・ヴェルニーから来日前のメラングへの書簡では、ヴェルニーが「住居はあらかじめ横須賀に準備されます。既婚者はできるだけ庭に囲まれたところをあてがいます」との内容を送っていた。「衣類や靴は買えるが(値段が)高め。フランスから持参した方が望ましい」とも助言しており、遠い異国で暮らすことになるメラングの不安を少しでも和らげようというヴェルニーの気遣いが感じられる。

 来日から3年後の1869年3月に記した日記には、休日に横浜に出掛け、薩摩焼の皿や葉巻、チョコレートなどを購入したことがつづられている。

 会場には、幕末や明治期の横須賀市の写真や古地図、当時の図面なども並んでいる。

 菊地勝広学芸員は「メラングの業績だけでなく、横須賀での生活の様子なども知ってもらい、当時に思いをはせてほしい」と来場を呼び掛けている。

 企画展は3月24日までで、午前9時から午後5時まで。入場無料。月曜休館(祝日の場合は翌日)。問い合わせは、同館電話046(824)3688。


企画展で展示しているメラング(右)と妻子の記念写真(横須賀市自然・人文博物館提供)
企画展で展示しているメラング(右)と妻子の記念写真(横須賀市自然・人文博物館提供)

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