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5年後実用化へ連携 泉工業、大学などとプラズマ照射装置

経済 神奈川新聞  2017年06月24日 13:23

大気圧プラズマ照射装置を開発した泉工業の塩脇社長(左)と東京都市大の平田教授=東京都世田谷区
大気圧プラズマ照射装置を開発した泉工業の塩脇社長(左)と東京都市大の平田教授=東京都世田谷区

 大気圧プラズマ技術を活用した医療・美容分野向け照射装置の実用化に向け、東京都市大学の研究グループと金属加工などを手掛ける泉工業(綾瀬市)などによるコンソーシアム(事業協同組合)が今月、発足した。両者が開発した装置は皮膚の再生などに効果が期待できるものとして国内初という。臨床試験などを経て5年後の実用化を目指す。

 23日に会見した東京都市大工学部医用工学科の平田孝道教授らの研究グループと泉工業は2015年から、同装置を共同開発。今回発表した試作機は、照射ノズルから大気圧プラズマを発生させる仕組みで、施術者はタッチパネルで操作する。大気圧プラズマはほぼ室温に近く、生体組織への直接照射が可能。患者は麻酔なしでも痛みがなく、やけどせずに治療を受けられる利点があるという。

 装置は、国内の一部クリニックが導入している外国製装置に比べて構造が単純で、設定や操作を簡易にした。処置時間の短縮化も図れたという。平田教授によると、製品化された際の想定価格は外国製装置の半分以下となる200万円以下を見込む。また同教授は国産製品の優位性として「メンテナンスにかかる時間や手間が省ける点」などとした。泉工業の塩脇勝実社長は会見で「新事業の一環で7年前に専門部署を立ち上げ、プラズマ技術開発に注力してきた」と説明した。

 今後は国内のクリニックや他大学の医学部の協力を得て動物や人に対する試験を行い、性能を確認。現段階では未承認だが、医療機器としての実用化を目指す。同コンソーシアムには横浜信用金庫や産学官連携を支援する団体も参加し、将来的にはベンチャー企業の立ち上げも視野に入れている。


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