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「コースター」で若者にPR 定住促進、海老名市が試み

話題 神奈川新聞  2019年01月07日 02:14

若者の定住を促す海老名市の補助制度を紹介するコースター=同市中央
若者の定住を促す海老名市の補助制度を紹介するコースター=同市中央

 若者の定住を促すため創設した補助制度を広く知ってもらおうと、海老名市が新たな策に乗り出した。若手社会人や学生らが多く集う海老名駅周辺の飲食店に制度を紹介する紙製コースターを配り、店で使ってもらう試みだ。会員制交流サイト(SNS)全盛の時代の中、アナログな手法ながら的を絞った情報発信でさらなる支援や若年層の転入などを狙う。

 市が周知に取り組んでいる定住促進事業は、市内に定住する意思がある若者ら向けに設けている奨学金返還費用と、家賃の二つの補助制度。前者が若年の社会人、後者が学生を対象にしており、いずれも月額相当額の2分の1を上限2万円まで補助する。

 2017年度に始めた市の重要施策の一つで、市によると、昨年10月末現在で交付決定したのは奨学金返還費用補助が延べ351件、家賃補助が同18件。二つの制度で、191人の市内転入につながったという。

 今回の試みは、経済的な支援を必要としている若者と制度をさらに結びつけたいとの思いから考案。外部有識者からコースター作製のアイデアを受け、「若者はどこに集まるか」「リラックスした空間で話題に上りやすそうなのはどこか」と思案を巡らせた先に、海老名駅周辺の飲食店があったという。

 市担当者が回り、協力を取り付けたのは大手チェーンの居酒屋から個人店まで約50店舗。コースターを5万枚を用意し、まずは忘年会シーズンなどを念頭に昨年12月に配布を始めた。

 各店には1日の配布枚数を制限してもらうことなどをお願いし、できるだけ長い期間、多くの来店客のグループに周知できるようにした。

 9センチ角のコースター自体にも目を引くように工夫もした。紹介と合わせて、昨年の全日本卓球選手権大会のジュニア女子シングルスで優勝した長崎美柚さん、国内最大級のダンスコンテストに出場し、所属チームで特別賞を受賞した山口雄太さんの写真を掲載。いずれも市出身で活躍めざましい若者を起用した。

 市は「コースターだとじかに目に触れられ、手に取ることができる。『これ、何だろう』から楽しい会話に入り込んでいけるのではないか」と期待する。

 今後は1月末まで配布を続け、2月以降は市担当者が各店で傾向を聞き取ったり、市のホームページのアクセスを分析したりして効果を測る。成果が得られれば他の施策のPRにも応用したい考えという。


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