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個性豊かな「龍」を探して 社殿の彫り物、マップで紹介

話題 神奈川新聞  2018年12月31日 17:00

諏訪神社拝殿にある龍の彫り物を説明する上田代表=大和市下鶴間
諏訪神社拝殿にある龍の彫り物を説明する上田代表=大和市下鶴間

 初詣を兼ねて「龍めぐり」はいかが-。大和市内を拠点に活動する市民団体「神奈川探龍(たんりゅう)倶楽部」(上田康史代表)が地域の寺社を回って調べた、社殿に彫られた龍をマップなどで紹介している。上田代表は「参拝時に気が付き難い存在だが、芸術性の高さや個性豊かな姿を楽しんでみて」とその魅力を語っている。

 正月の縁起の良い行事といえば、七福神巡りが定番だが、拝殿などにある装飾用に施された龍の彫り物を目当てに寺社を訪れるツアーもあり、近年は静かなブームを迎えているという。

 同市に住む上田代表は、2015年の同倶楽部結成に先駆けて、手初めに地元の市内にある約40の寺社を調査。14年に龍の彫り物があった10カ所を「大和十龍めぐり」と題した地図入りのパンフレットにまとめた。

 一押しなのが同市下鶴間の諏訪神社。857年ごろの創建とされ、社殿はたびたび火災に見舞われた。現社殿は1872(明治5)年に再建され、宮彫師が龍を制作した。

 拝殿正面の梁(はり)の間には、天女の弾く琴の音色に聞きほれる龍や左右の脇障子に物語性がある彫り物がある。非公開の本殿にも躍動感あふれる7頭の龍が見られる。

 他の9カ所は、市北部から第六天神社(下鶴間)、西鶴寺(西鶴間)、善徳寺(上草柳)、山神社(中央)、佛導寺(深見)、深見神社(同)、左馬神社(上和田)、薬王院(同)、若宮八幡宮(福田)。

 同倶楽部は5人のメンバーが大和市以外の地域へ調査を拡大。これまでに県内約2千の寺社を訪れ、結果をホームページに随時掲載している。こうした活動の成果もあって、立ち寄る散策グループや若者が増えているという。

 上田代表は「龍は古代中国で生まれた想像上の生き物。神仏の守護神とされてご利益がある。日本の伝統技法を駆使した芸術作品としても貴重だが、作者や制作年代を示した行政資料が少ない。屋外にあるため風化も目立ち、維持管理の必要性などの課題も知ってほしい」と話している。


大和市内の龍めぐりのパンフレット
大和市内の龍めぐりのパンフレット

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