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30年ぶり大修理へ 三渓園を代表する臨春閣

社会 神奈川新聞  2018年12月27日 17:00

30年ぶりの大修理が行われる三渓園内苑庭園の臨春閣=横浜市中区
30年ぶりの大修理が行われる三渓園内苑庭園の臨春閣=横浜市中区

 三渓園(横浜市中区本牧三之谷)を代表する歴史的建築物で重要文化財の臨春閣の屋根葺(ふ)き替えが2019年1月から20年5月まで行われる。老朽化に伴う30年ぶりの大修理で、東京五輪・パラリンピック開催前の完了を目指す。長期間に及ぶ葺き替え期間中には、事前申込制の見学会を開催する予定(日程などの詳細は未定)。

 臨春閣の大規模修理はこれまでに1958年と88年に実施されている。3回目となる今回は、老朽化した檜皮(ひわだ)(296平方メートル)と柿(こけら)(384平方メートル)の屋根材の交換が中心。三渓園保勝会が国、県、市の補助を受けて実施する。

 併せて、周辺の景観や建物の構造などに配慮した上で耐震対策も施す。工期中は建物周辺に足場を設置するが、外観の観覧を考慮し可能な限り覆いを掛けず工事を進める計画だ。

 臨春閣は、三渓園内苑(ないえん)庭園の景観の中心的な建造物。三つの棟が、雁(かり)が群れをなして飛んでいくような形(雁行形)に配置された構成になっている。江戸時代初期に紀州徳川家の初代藩主が手掛けた別荘の遺構といわれる。宮家と異なり、武家の別荘が保存されているのは類例がないという。移築に伴い屋根の形状を変えるなど、原三渓の創意工夫が各所にうかがわれる。

 三渓園保勝会は「将来に貴重な文化財を良好な状態で継いでいくために必要不可欠な修理。屋根の葺き替えは、修理の中でもとりわけ大規模な工事になるが、東京五輪・パラリンピック前には完成させたい」としている。


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