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「平和」へ出港、100回目 横浜、ピースボート

社会 神奈川新聞  2018年12月26日 17:00

ピースボート35周年と100回記念クルーズを祝う関係者ら=横浜港大さん橋国際客船ターミナル
ピースボート35周年と100回記念クルーズを祝う関係者ら=横浜港大さん橋国際客船ターミナル

 ノーベル平和賞を昨年受賞した「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)」の運営団体の一つ、非政府組織(NGO)ピースボートによる通算100回となるクルーズ船が26日、横浜港から出港した。地球規模の課題に向き合う活動に幅広く取り組み、設立35周年の節目に大台に乗ったことを祝った。 

 ピースボートは東西冷戦の真っただ中だった1983年に設立。90年には日本の団体として戦後初の世界一周クルーズを行い、これまでに延べ7万人の参加者が200以上の港を訪れた。

 平和や核廃絶を訴えるだけでなく国連が提唱する持続可能な開発目標(SDGs)を推進。2002年に国連特別協議資格を取得し、16年には国連のSDGs公式キャンペーン船に認定されるなどNGOとしての存在感は高まっている。

 出港に先立ち、横浜市中区の横浜港大さん橋国際客船ターミナルで会見を開き、創設メンバーの吉岡達也共同代表は「世界を学ぶだけでなく、具体的な行動で世界に関わってきた」、ルポライター鎌田慧さんは「いろいろな港に寄港しながら海の上に(平和という)編み物を作ってきた」と35年間の船旅を振り返った。

 08年からは日本での被爆者らが乗船して核兵器の非人道性を訴えるプロジェクト「ヒバクシャ地球一周 証言の航海」がスタート。被爆者が高齢化するなかで今回は全区間の乗船はないが、代わって証言活動を行う広島出身の被爆3世、森山景さん(25)は「原爆や被爆体験を聞いた内容を演劇にして表現したい」と意気込みを語った。

 ICAN国際運営委員でもある川崎哲共同代表は「ブラジルにいる被爆者が乗船して日本に来る途中でも核兵器禁止条約への署名・批准を求め、19年中の発効を目指したい」と力を込めた。

 客船「オーシャン・ドリーム」(3万5265トン)は計1100人が乗船し、96日間で南半球を中心に17の寄港地を巡り来年3月31日に横浜港に帰港する予定。


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