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認知症患者、障害児、園児が楽団結成 逗子、葉山

社会 神奈川新聞  2018年12月25日 17:00

 障害の有無に関係なく、子どもからお年寄りまでが音楽を楽しみ、観客も楽しませている楽団がある。逗子市や葉山町を拠点に活動する「フレンドリー楽団」だ。若年性アルツハイマー型認知症の男性の一言がきっかけで11月に結成。仲間も活動内容も徐々に広がりを見せている。団員らは「多くの人と一緒に、楽しみながら演奏できる機会をもっと増やしたい」と意気込んでいる。

 22日夕。JR東逗子駅前の広場に、サンタクロースやトナカイなどに扮(ふん)した団員の姿があった。


小雨が降る中、演奏を披露する「フレンドリー楽団」の楽団員ら=22日、JR東逗子駅前のふれあい広場
小雨が降る中、演奏を披露する「フレンドリー楽団」の楽団員ら=22日、JR東逗子駅前のふれあい広場

 「演奏を楽しんでください!」。代表の近藤英男さん(66)=逗子市=の一言を合図に、演奏をスタート。ベースやドラム、ウクレレ、キーボードなどを奏でながら、「手のひらを太陽に」など6曲を披露。観客らが手拍子し、会場は温かな雰囲気に包まれた。

 楽団には現在、1~70歳の男女約20人が所属。うち4人に障害がある。

 きっかけは、認知症の当事者や家族らが集う支援団体「認知症フレンドリー逗子葉山」の会合で、近藤さんがこぼした「みんなでわいわいできる楽団をやってみたい」との一言だった。


幅広い世代が演奏を楽しんだステージ=22日、JR東逗子駅前のふれあい広場
幅広い世代が演奏を楽しんだステージ=22日、JR東逗子駅前のふれあい広場

  近藤さんは会社員だった57歳の時、若年性アルツハイマー型認知症と診断された。2年ほど前から、支援者とともにフォークデュオを結成し、ライブなどを通じて自身の経験を伝えている。

 結成の理由は「みんなで何か面白いことをしたかった」と近藤さん。自身が利用する通所介護施設に併設された保育園の園児や団員の友人の視覚障害者らも加わった。22日にデビューを飾ったベース担当の田村直美さん(49)=逗子市=もその1人。関節リウマチで車椅子を利用する田村さんは、支援団体メンバーの服部誠さん(42)に背中を押された。田村さんは「演奏は30年ぶり。私にできるかな、と止まってしまうことが多いけれど、こんな楽しい展開になるなんて」と興奮した様子で話した。

 自らも団員の服部さんは「まちをパレードしたり、武道館公演を実現させたり…。やってみたいことがたくさんある。活動をさらに広げていけたら」と話した。


ステージであいさつする楽団代表の近藤英男さん(左から2番目)=22日、JR東逗子駅前のふれあい広場
ステージであいさつする楽団代表の近藤英男さん(左から2番目)=22日、JR東逗子駅前のふれあい広場

「フレンドリー楽団」の演奏に多くの人が足を止めていた=22日、JR東逗子駅前のふれあい広場
「フレンドリー楽団」の演奏に多くの人が足を止めていた=22日、JR東逗子駅前のふれあい広場

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