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京浜港、AI活用し物流強化へ 国交省予算案

話題 神奈川新聞  2018年12月23日 03:05

荷役機械のタイヤ式門型クレーン=横浜港南本牧ふ頭
荷役機械のタイヤ式門型クレーン=横浜港南本牧ふ頭

 国の物流強化施策「国際コンテナ戦略港湾」に指定されている京浜、阪神両港の競争力向上のため、国土交通省は人工知能(AI)を活用して効率化を図る「AIターミナル」の実現を目指す。コンテナ船の大型化に伴い、一度に揚げ積みするコンテナの量が増大する中、クレーンの遠隔操作や港に集まる物流情報を一元的に管理するシステムを導入することで荷役の効率性を高める。

 政府が21日に閣議決定した国交省の2019年度予算案で、大水深コンテナターミナルの整備やAIを活用したターミナルの機能高度化を進める新規事業として790億円を計上した。

 国交省は16年度から、ターミナル内のコンテナを移動させる荷役機械「タイヤ式門型クレーン(RTG)」を遠隔操作する実証事業を横浜港などで進めてきた。

 操縦者は事務所棟でレバーを操作するなどしてコンテナを積み降ろす。高所に設けられたクレーンの操縦室でなく快適な空間で作業ができ、労働環境の改善につなげる。将来の労働者人口減少や高齢化への対応も視野に入れる。

 遠隔操作では有人の場合と同等の安全性の確保が必要となることから、横浜港での実証事業では3年かけて荷役作業中の接触防止策などの検討を重ねた結果、一定の成果を上げたとして19年度から正式導入する。

 近年、コンテナ船がさらに大型化し、1回の寄港で積み降ろし能力の向上が求められている。海運アライアンスの世界的な再編が進んだことで寄港地が絞り込まれており、北米や欧州と直接結ぶ基幹航路として選ばれる港湾になるためには荷役にかかる時間を短縮することが求められている。

 国交省はさらに、コンテナ取り扱い個数の増加に対応するため、ターミナルでの最適な置き方をAIが提案するシステムの実証事業も始める。将来的には港湾労働者とAIが互いに能力を補うことで安全性と効率性を確保し、ターミナル内外での物流にかかる時間を短縮する「AIターミナル」を国際コンテナ戦略港湾で実現していくことにしている。


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