1. ホーム
  2. 社会
  3. 将来予測に健診データ活用へ 大和市と保健福祉大が協定

将来予測に健診データ活用へ 大和市と保健福祉大が協定

社会 神奈川新聞  2018年12月20日 02:34

県立保健福祉大の中村学長(左)と協定書を交わす大木市長 =大和市役所
県立保健福祉大の中村学長(左)と協定書を交わす大木市長 =大和市役所

 健康都市の実現を掲げる大和市は18日、保健・医療・福祉事業の推進を図るため、県立保健福祉大学(横須賀市平成町)と連携協定を結んだ。大学側の呼び掛けに応じたもので、県内自治体では初の試み。市が実施している定期健康診断や介護保険認定などのデータを提供し、市民の疾病構造の分析や将来予測に基づいた効果的な政策立案に役立てるという。

 協定などによると、市側が国民健康保険のデータベースなどを活用し、市民の健診結果やレセプト(診療報酬明細書)、介護保険の認定情報など保有するデータを提供。大学側は疾病傾向や地域分布などを複合的に分析、将来予測などの研究成果を公表する。

 市は、健康都市の実現を次期総合計画(2019~28年度)の柱に掲げ、保健師や管理栄養士による生活習慣病予防や低栄養改善に向けた訪問事業のほか、認知症対策に力を入れてきた。県内でも先進的な保健・医療・福祉事業を実践していることから、大学側が研究協力を求めたという。

 市役所で同日あった協定締結式には、大木哲市長と同大の中村丁次学長らが出席。大木市長は「今も、そしてこれからも保健、医療、福祉の分野は重要。今回の協定によって市民にプラスになる事業を実施していきたい」と語った。

 続いて中村学長は「行政には膨大な関連データが蓄積されているが、まだ十分に活用されていない。先進国が経験したことがない高齢社会にどう対応していくのか、前例もない」と指摘。「困難視される地方自治体の政策立案の過程で、重要になる科学的根拠を探っていく」と研究の意義を説明した。

 協定締結の背景には、市職員として長年、こうした分野の現場にいて、今年4月に同大に転職した田中和美教授の存在があったという。中村学長は「行政データは配慮が必要となる個人情報が記載されているので、両者に信頼関係がないと活用は進まない。今回、現場を知る元市職員がいることが協定につながったと思う」と話している。


シェアする