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リニアは今(2)~沿線4紙連携・中間駅~ 【長野】「陸の孤島」脱却期待

社会 神奈川新聞  2017年06月21日 11:07

リニア長野県駅の予定地近くにある民家。庭には樹齢100年を超える特産の柿の木が立ち、秋には近隣住民が収穫を手伝う。都市部にない地域コミュニティーの良さをどう守るのかも課題だ =飯田市上郷飯沼の北条地区
リニア長野県駅の予定地近くにある民家。庭には樹齢100年を超える特産の柿の木が立ち、秋には近隣住民が収穫を手伝う。都市部にない地域コミュニティーの良さをどう守るのかも課題だ =飯田市上郷飯沼の北条地区

 「もう『陸の孤島』ではなくなるって実感した。すごいチャンスが近づいている」。リニア中央新幹線の長野県駅(仮称)が建設される飯田市。一帯の整備イメージを仮想現実(VR)技術で見せる市主催の体験会で、市内の自営業牧野内かず子さん(66)は興奮気味に話した。

 1998年の長野冬季五輪を機に、県東部や北部を通る長野(北陸)新幹線が整備されると、飯田市は相対的に都心へのアクセスが最も不便な地域の一つになった。長野市を中心とする県北部に公共投資が偏っているとする「北高南低」の意識も相まって不満に感じる市民は少なくない。

 南アルプスを迂回(うかい)して諏訪地域を経由するルートとの大論争を経て、国土交通省は2011年5月、南アルプスを貫通する直線ルートによる整備計画を決定。飯田市の商工関係者らは「長年のリニア誘致運動が実を結んだ」と歓喜に沸いた。直線ルート採用は自動的に同市付近へのリニア駅建設を意味した。

 しかし約2年後にJR東海が公表したリニア駅の建設予定地は、市側が望んだJR飯田線飯田駅や市役所のある中心市街地ではなく、住宅やパチンコ店などが立ち並ぶ市北部の郊外。その中心となる上郷飯沼北条地区の住民にとっては「寝耳に水」だった。駅周辺で移転を迫られる住宅や事業所は約300棟に上る見通しで、北条地区リニア対策委員会の木下喜文委員長(67)は「地区が分断され、隣近所との付き合いも壊れてしまう」と懸念を口にする。

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