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「小田原城薪能」中止へ、客数減や事業仕分け受け/小田原

神奈川新聞  2010年08月12日 21:39

天守閣をバックに毎秋開催されていた小田原城薪能(小田原市観光協会提供)
天守閣をバックに毎秋開催されていた小田原城薪能(小田原市観光協会提供)

ライトアップされた小田原城天守閣をバックに毎秋開催されていた「小田原城薪能」(小田原市観光協会主催)がことしから当面、中止されることが決まった。客数の減少で赤字が膨らみ、26回続いた恒例行事が市の事業仕分けを受けて打ち止めとなる。

薪能は1983年に始まり、小田原城址(じょうし)公園(同市城内)などで、88年を除いて毎年9~10月に開催されていた。約1200人の集客が目標で、85、86年は1600人を集めたが、2005年から千人を割り込み、08、09年は700人まで落ち込んだ。協会は「関係者の努力による“やりくり身上”だった」と明かす。

観世流能楽師の出演料のほか、舞台設営費などで毎年約900万円の事業費を要するが、96年から1人4千円だったチケット収入が300万円に満たない年が続いていた。不況で協賛金も減り、ここ数年は数百万円の赤字運営を強いられていた。

市からの補助金を充当してきたが、市は09年度の事業仕分けで、協会補助事業を「要改善」と判定。「薪能の休止」を含め、約300万円の補助金が削減されることとなった。協会は6月、総会を開いて中止を決定した。

人気の高い狂言師・野村萬斎さんを招いたり、学生割引を導入したりするなど試行錯誤を続けたが、新たな客層の開拓につながらなかった。気候が穏やかな秋は他地域でイベントが重なり、地元以外からの集客も不振だった。

協会は「客層が年配者や数奇人に限られる古典芸能を文化事業でなく、幅広い客層を集めなければならない観光事業として続けていくことは困難」とし、11年以降の開催も「白紙」としている。

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