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日系南米人の日本語学習など支援のNPO「ABCジャパン」が10年の節目/横浜

社会 神奈川新聞  2010年01月05日 11:35

日本語の書き取りに取り組む明里さん(左)と愛美さん(右)=横浜市鶴見区のABCジャパン
日本語の書き取りに取り組む明里さん(左)と愛美さん(右)=横浜市鶴見区のABCジャパン

横浜市鶴見区で外国人の支援活動を展開している特定非営利活動法人(NPO法人)「ABCジャパン」が、2010年に設立から10年の節目を迎える。日系南米人が市内最多の約2千人いる同区で、多様なニーズに合わせて支援の幅を広げている。

ABCジャパンは生活相談や語学教室などからスタートし、09年10月からは、日本語が不自由で就学がままならない子ども向けの学習支援にも、文部科学省からの助成を受けて取り組み始めた。事務所のほか、同区内の小中学校などに出張し、6~18歳の日系ブラジル人ら約60人に日本語教育を行っている。

スタッフの比嘉サオリさん(36)によると、受講生の半数は「就学していなかったり、不登校だったり」という状態。比嘉さんは「日本語が分からないため学校になじめなかったり、家庭の経済的理由などが考えられる」と話す。

09年12月にブラジルから鶴見区に移住したばかりの長嶺愛美さん(8)、明里さん(6)の姉妹はほぼ毎日、同法人で日本語の習得に励む。両親はブラジルで育った日系人で、母親の香織さん(37)によると、「日常会話はポルトガル語。子どもたちは日本語がまったく分からない」という。

香織さんは1月から愛美さんを近くの横浜市立小学校に通わせたいと考えている。「ほかの子どもたちより、学習面で遅れがある」とまな娘の行く末を案じる一方で、「日本語教室で遅れを補ってもらっている」とABCジャパンに感謝する。愛美さんは「日本のこれからの生活も楽しみなので、早く日本語ができるように頑張りたい」と意欲的だ。

比嘉さんは「子どもが成長する上で何より大切なのが教育。特に外国人の場合は、義務教育を受けていないことも多く、支援の充実が必要だ」と指摘。節目の年に「会の活動をさらに充実させたい」と話している。

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