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「短い夏」に県内ビーチの客数伸び悩み/神奈川

社会 神奈川新聞  2009年09月05日 00:00

首都圏海水浴の”メッカ”である湘南海岸をはじめとしてこの夏、県内ビーチの客数は総じて伸び悩んだ。長引いた梅雨空と酷暑の減少という「ダブルパンチ」が、涼を求めて水辺に遊ぶ若者や親子連れの姿を減らしたようだ。茅ケ崎の「海の家」では、「60年近くで一番振るわなかった。売り上げは4割減」と悲鳴も上がった。

関東甲信地方の梅雨明けは7月14日。「宣言」は平年よりも6日早かったが、8月に入っても曇り空で、すっきりとしない日が続いた。横浜地方気象台によると、6~8月の日照時間は402時間。平年より2割も少なかった。30度以上の真夏日は29日と5日減。35度以上の猛暑日にいたってはゼロだった。「気温は平年並みだったので冷夏ではないが、カラッと晴れた夏らしさが少なかった」と同気象台。

こうした曇天は客足に大きく響いた。夏到来とともに静かな古都が一気に活気づく鎌倉市だが、3海水浴場(材木座、由比ガ浜、腰越)の客数は78万人余り。昨年から3割減った。隣の逗子市も4割減。平塚、茅ケ崎、三浦市の海岸でも1~2割以上が減った。

天候不順は当然、かき入れ時の「海の家」の上空にも暗雲をもたらした。茅ケ崎で「浜磯」を営む真間伊佐雄さん(74)は、「(米不足が生じた)1993年の冷夏よりも悪い。天候不良と景気悪化で二重の打撃だ。売り上げは例年の4割減」と渋面だ。茅ケ崎市観光協会では高速道路1千円の政策を追い風に、山梨県にキャンペーンに赴くなど集客効果を期待したが、今ひとつ。「もう客が来るのを待つ姿勢ではダメ。来年はもっとPRする」とさらに知恵を絞る。

一方、県内最大規模を誇る藤沢市の片瀬西浜、東浜の両海水浴場は独り勝ち。市観光課によると、昨年の407万人余から約15万人増加する見込みだ。原因はお盆以降の伸び。東浜は昨年の7万人に対し、今年約22万人に増えた。「遅れてきた夏を取り戻そうとしたのではないか」と市観光課。

また、三浦海岸では旧県立三崎高校跡地に、人気歌手の故・忌野清志郎さんが校長を務める「ロックの学園」の「サマースクール」が”開校”。初の企画が注目された。

「人出は減っても学園のおかげで、売り上げは昨年比8%増だった」と海の家「魚敬」を営む大島敬三さん。同海水浴場の運営委員長の立場では、「常に話題性のある企画を打ち出し、リピーターをつかめるよう地道に努力することが大事だ」と話した。

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