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障害者手当削減案が一部修正し可決、激変緩和措置を1年延長/神奈川県

社会 神奈川新聞  2009年07月08日 00:00

在宅の重度障害者らに支給する手当を大幅に削減する県条例改正案が8日未明、県議会厚生常任委員会で一部修正の上、賛成多数で可決された。修正は、打ち切りとなる対象者に半額を支給する経過措置を1年間から2年間に延長する内容で、自民、民主、公明、県政の4会派が提案。2月定例会で継続審査になっていた同改正案は、激変緩和措置の1年延長という修正を経て、10日の本会議で成立する見通しとなった。

県の改正案(原案)では、支給対象を現行の重度重複障害者らに絞り込むほか、対象外だった重度精神障害者も障害が重複していれば新たに対象に加えるなどし、計8千人に年額6万円を支給。一方、3万5千円か2万5千円の手当を受けていた約12万人の障害者は基本的に、10年度に半額の支給を受ける激変緩和を経て、11年度から支給対象外となる。

修正案では、激変緩和を11年度まで延長し、約12万人が支給打ち切りになる時期を12年度に遅らせる。公明党の小野寺慎一郎氏は提案者を代表し、「(削減で生まれる財源で代替的に県が行う)さまざまな施策がより明確になる時間的猶予と、少しでも障害者が安心できるのではと、一年の延長を図った」と説明した。

4会派に「大志・未来」を加えた5会派は修正案とともに、「改正が障害者福祉の後退につながることなく障害者地域生活の向上に資するよう、(代替的)施策の速やかな具体化に向け特段の努力を払うこと」との意見を付け、修正部分を除く原案にも賛成した。

一方、市民の党の木内博氏は「代替策に具体性がない中では、代替策に充てる財政規模が削減される危惧(きぐ)がぬぐえない。代替策充実を本当に求めるなら緩和の延長でなく、代替策が具体的に示されるまで継続審査にする方が得策」と修正案、原案ともに反対した。

松沢成文知事は修正について、「昨年12月定例会での意見を踏まえ、県は経過措置を盛り込んだ。最大限の対応をしたのに認められず大変遺憾。しかし、議会には修正権があるので、決まったならば、対応をせざるえない」と話した。

◆県在宅重度障害者等手当 県単独事業で1969年度から支給。現制度では、(1)重度の身体障害と知的障害が重複する重度重複障害者に年額6万円(2)身体障害者手帳1、2級所持者ら重度障害者に3万5千円(3)同手帳3級所持者ら重度障害者に準じる人に2万5千円を支給している。

改正により、現行で(1)の約3千人と、支給の追加や拡充となる約5千人の計約8千人には6万円が支給されるが、(2)と(3)の約12万人への支給は基本的に、激変緩和措置を経て、打ち切りになる。08年度に約43億7千万円だった支給総額は約4億8千万円に減少する。

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