1. ホーム
  2. 経済
  3. 女子大生が大佛次郎記念館の活性化に一役 4事業を実行へ/横浜

女子大生が大佛次郎記念館の活性化に一役 4事業を実行へ/横浜

経済 神奈川新聞  2013年12月02日 22:00

10月には取り組み報告会が開かれ、各プロジェクトの成果発表が行われた=中区(ハナラボ提供)
10月には取り組み報告会が開かれ、各プロジェクトの成果発表が行われた=中区(ハナラボ提供)

女子大生の発想力を地域課題の改善に生かそう-。そんな取り組みが注目を集めている。企画するのは、女子学生の実行力を育てる活動を行うNPO法人「ハナラボ」(東京都墨田区、角めぐみ代表理事)。県内では横浜市などと協力し、「大佛(おさらぎ)次郎記念館」(横浜市中区)に若い世代を呼び込もうと活動している。

同館の活性化を目的にした事業「ヨコハマハコ入りムスメプロジェクト」は5月から始まった。1978年の開館から、約10年間は毎年10万人を超える来館者があったが、昨年度は約1万2千人まで減り、来館者の年齢層も上がっている。そのため、沼尾実館長が大佛の著作を持って近隣の小中学校を訪ねる活動などを始めていた。

事業には、県内や東京都内の大学生ら12人が参加。同館らしさに加え、地域とつながりがあることなどを前提にアイデアを出し合い、グループに分かれて四つの事業を実行することになった。「学生は実行する中で問題が出れば、解決のためにすぐ動く。その力をいつか社会で発揮できれば」(角さん)という考えから、すべての活動を学生だけで行った。

あるグループは、女子大生を対象にした写真の撮影会を企画。ボランティアで指導してくれるプロのカメラマンや、カメラを貸してくれる企業を探して協力を取り付けた。撮影会では、大佛の随筆「ちいさい隅」から写真のテーマを出したり、著作に登場する猫を人形にして写真に写り込ませたりすることで、大佛への関心を掘り起こしたという。

企画には課題もあったが、ともに活動する横浜市文化振興課の担当者は「市職員では思い浮かばない発想が出た」と目を見張る。

参加した学生も着実に力を付けている。フェリス女学院大2年生(20)=横浜市泉区=は、仕事をテーマに「同年代の人に響くには何を提供すればいいか」を考え、コピーライターらを招いた講演会を行った。

「講師を自分たちの人脈から探すのが難しかった」ことなど苦労した部分もあるが、「今まではつくってもらったものの中に入っていたけど、自分から主体的にやるようになった。大変だけど充実感があるし、得るものも大きい」と話す。

企画の参加をきっかけに大佛の著作を初めて読んだり、同館を訪問したりする人も生まれている。同館の担当者は「記念館や資料は市民の財産でもある。学生が若い人を呼ぶことになり、次の世代を取り込めれば」と期待を込める。

活性化事業は、学生の一部が入れ替わりながら来年度以降も続けていく予定だ。

【】


シェアする