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兵士の日常が語る戦争 旧日本軍従軍カメラマンの遺作写真展/川崎

社会 神奈川新聞  2013年11月11日 23:24

旧日本陸軍の従軍カメラマン・柳田芙美緒(1909~87年)の遺作をまとめた写真展が、小田急線向ケ丘遊園駅近くの専修大学サテライトキャンパス(川崎市多摩区)で開かれている。主催した同大歴史学科の新井勝紘ゼミの学生は「兵士の日常を記録した柳田さんの写真を通し、若い世代に戦争について考えてもらえたら」と話している。12日まで。

静岡県出身の柳田は、30年に静岡の歩兵第34連隊に徴兵された。1年で除隊するも、後に自らの意思で中国東北部の満州などに派遣された連隊に同行。42年までの約10年間、従軍写真師として東南アジアなどの戦場や兵士たちの日常をカメラに収めた。

軍事郵便の解読などを行う同ゼミは、3年前から静岡市の「柳田写真室」に足を運び、300枚以上残る戦時期の写真の整理を続けてきた。

ゼミ長の三春雄太さん(21)は、教科書に載っているような悲惨な戦地の様子だけでなく、「談笑している姿など兵士の何げない日常が写されていた」ことに驚いた。それまでは想像しがたかった戦争が人ごとではないように感じられたという。

会場では、同写真室提供の約50点を展示。張り詰めた表情や覚悟の面持ちがうかがえる出征前の兵士の会食の様子、戦場でドラム缶の風呂に入浴中に見せる柔らかな笑み、ランプの前で家族からのものと思われる手紙を繰り返し読む姿など、兵士たちの素顔を切り取った写真が多く並ぶ。

戦地に赴く部隊を日の丸を振りながら激励する人々の様子もあれば、ガダルカナル島で玉砕した仲間の遺骨の「無言の帰還」を写したものも。「今過ごしている毎日がいかに掛け替えのないものか再認識させられた」と話す三春さん。戦争が生む悲しみや絶望など、柳田の写真が強く訴え掛けるメッセージを広く共有したいと考えている。

午前10時~午後5時半。入場無料。問い合わせは同大新井研究室電話044(900)7922。

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