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岡本太郎美術館で企画展 芸術と建築、対峙再現 作品背景や交流も紹介

カルチャー 神奈川新聞  2017年04月27日 02:00

大阪万博の太陽の塔と大屋根を再現する模型が展示された企画展=川崎市岡本太郎美術館
大阪万博の太陽の塔と大屋根を再現する模型が展示された企画展=川崎市岡本太郎美術館

 芸術と建築の対決をメインテーマにした企画展「岡本太郎×建築-衝突と協同のダイナミズム」が、川崎市岡本太郎美術館(同市多摩区枡形)で開かれている。深い交流のあった建築家の丹下健三と対峙(たいじ)した場面や、作品誕生の背景を作品やスケッチなどとともに伝えている。 

 テーマを象徴する大阪万博(1970年)のパビリオン模型を会場中央に据えた。丹下制作の巨大大屋根と、それを突き抜けてそびえる岡本の太陽の塔。岡本が丹下と激しく“対決”し、塔を大屋根の上に出すため直径約80メートルの穴を開けさせた、という逸話がファンの間に広まっているという。

 企画展の準備で、初期のスケッチを見つけた学芸員の佐藤玲子さんは、岡本が穴が開いている前提で塔の構想を練っていたことを確信。関係者の話も聞き、「2人の対決は万博後に脚色された一種のドラマで、実際は仲が良かったことが裏付けられた」と話す。

 丹下が設計した東京・丸の内の旧都庁舎(57年完成)や東京五輪(64年)の国立屋内総合競技場(現・国立代々木競技場)に掲げられた岡本の壁画を展示し、2人の共同作業を解説。丹下が長女の誕生日のため岡本から譲り受けた陶器の作品「犬」のエピソードからは家族ぐるみの付き合いが分かる。

 57年に雑誌「総合」で発表された「ぼくらの都市計画」。品川沖に人工島「いこい島」を造り、レクリエーションの理想郷にするという岡本の提案も紹介している。東京・青山に構えた自宅兼アトリエを設計した坂倉準三との交流、岡本が旅で撮影した国内外のモノクロ写真も展示されている。

 7月2日まで。観覧料は一般千円、高校生・大学生・65歳以上は800円。会期中に会場構成を担当した建築家藤原徹平さんらのレクチャー「建築とアート」も行われる。問い合わせは、同美術館電話044(900)9898。


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