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歴史的建造物にアート展示、蔵や寺を活用し30点/藤沢

社会 神奈川新聞  2013年10月18日 22:17

古い蔵や寺などを会場にして、郷土に伝わる歴史などをモチーフにした美術作品を展示する企画が藤沢市で20日まで開かれている。主催する美術家らは「アートめぐりを楽しみながら、まちに残る歴史的な建物を多くの人に知ってもらいたい」と話している。

企画したのは、湘南地域に住む20~80代の幅広い年齢層の美術家ら十数人でつくる実行委員会。江戸時代に宿場町として栄えた藤沢宿周辺には、商店が建てた古い蔵などが数多くあったが、土地開発や維持費がかかることなどから年々取り壊されてきた。

その中で残された歴史的建造物を、アート作品の展示会場として活用。市民らに広く建物の存在を知ってもらうきっかけにし、歴史を感じさせる景観を後世に残していこうという試みだ。2010年に始まり、今年で4回目を迎える。

会場は、小田急江ノ島線藤沢本町駅と藤沢駅を結ぶ旧東海道沿いを中心に、呉服や和紙などの商店が建てた蔵や古い民家、寺など計7カ所。それぞれの建物内や庭などに、美術家らが作った彫刻作品やオブジェ、映像作品など約30点が展示されている。作品は、かつて藤沢に流れていたとされる「運河」など、地元に根付く言い伝えや歴史などが題材だ。

明治6(1873)年に創業した米穀肥料商「関次商店」が建てた穀物蔵は、湿度調整のため土壁がむき出しの構造で、市内で残る蔵の中では珍しいという。この蔵には、実行委の代表で、市内に住む美術家の伊東直昭さん(53)の藤沢に伝わる「大蛇」の伝説をテーマにした作品が飾られている。持ち主の関野静一さん(76)は「使わない蔵の維持が負担になり、周りでも徐々に壊されてきた。こうして活用してもらえるのはありがたい。昔の人の暮らしぶりを振り返ってもらえれば」と話している。

伊東さんは「普段何げなく歩いているところに、実は歴史ある建物が残されている。アート作品を見て回ることを楽しんでもらいつつ、藤沢の歴史や文化に触れてもらえればうれしい」と期待している。

午前11時から午後5時まで。入場無料。問い合わせは伊東さん電話090(1212)4415。

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