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中学生ら発見の小惑星、4年越しに天体登録/海老名

社会 神奈川新聞  2013年08月15日 00:17

海老名市の中学生(当時)ら3人が4年前に発見した小惑星が7月、正式に新天体として登録された。3人のうち市内に住む2人は、現在高校生。世界でも例のない偉業に「初めての観測で発見できた。ラッキー」と喜び、小惑星の名前を考えている。

県立厚木高校3年の森下さくらさん=海老名市国分北=と、聖和学院高校2年高橋明子さん=同市東柏ケ谷。小学生の時から天文に興味があった2人は2009年11月、NPO法人日本スペースガード協会(東京都渋谷区、高橋典嗣理事長)が岡山県で開いた「スペースガード探偵団」に参加した。

当時高校生だった岡山大学の田中亜紀子さんと3人でチームを組んだ。森下さんと高橋さんの誕生日が同じだったことから、星占いで誕生日の星座に当たるうお座周辺を探すことに。雲が晴れた午前1時から定期的に撮影を重ね、パソコンで事前に調べていた小惑星のデータと比べた。

作業は明け方まで続いた。「見つけた、と思ってもすでに発見された星だったり」(森下さん)、「画像のノイズだったり」(高橋さん)と、根気のいる作業の末、新天体らしき5、6個ほどを国際天文学連合に報告した。

今回登録されたのは、直径2・9キロで、火星と木星の間の軌道を5年8カ月ほどで公転する小惑星。肉眼では見えず、通常の天体望遠鏡で観測できるぎりぎりの明るさという。

新天体は軌道確認のため登録までに数年かかるのが通常で、発見から4年後の正式登録に、森下さんは「次の年は発見できなかった。最初の年でいきなり見つけられるなんてうれしい」、高橋さんも「びっくりした。見つけようと思ってはいたけど、それほど期待していなかったので」と、ともに笑顔を見せた。

3人には、発見した小惑星の命名権が与えられている。当時、2人で話し合った名前は「コスモス」。森下さんの祖父が好きな花だというが、発見した3人の名前が「あきこ」と「さくら」で、コスモスの和名も「秋桜」。登録後に気付いた2人は「田中さんに提案したい」と話した。

大学受験に向け勉強中の森下さんは「宇宙開発に関わりたい。ものづくりの技術者に」と話し、「研究者になって宇宙の謎を解明したい」と高橋さん。地球から4億2千万キロ離れた暗い小惑星が、2人の乙女の宇宙への夢を明るく照らしている。

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