1. ホーム
  2. 社会
  3. オール座間で支える伝統「入谷歌舞伎」、市民らが11月公演/神奈川

オール座間で支える伝統「入谷歌舞伎」、市民らが11月公演/神奈川

社会 神奈川新聞  2013年08月11日 20:52

11月の公演へ向け練習に励む「入谷歌舞伎会」=座間市入谷の市公民館
11月の公演へ向け練習に励む「入谷歌舞伎会」=座間市入谷の市公民館

座間市の入谷地区で江戸時代末期から受け継がれる「入谷歌舞伎」。祭礼の余興として、地元住民が演じてきた。今年も11月の公演に向けて、5月から練習を開始した。現在は入谷地区だけでなく、市内全域から集まり、“オール座間”で支えている。

「ヤレ、お待ちなされ玄(げん)蕃(ば)殿。しばらくしばらく」。2日夜、同市入谷の市公民館。浴衣姿の男性が演じると、「そこはゆっくり言わないと」と講師役から指導が入った。演目は「菅原伝授手習(てならい)鑑(かがみ) 寺子屋の場」。毎週金曜日の夜に集まり、稽古に励んでいる。

言い伝えによると、入谷歌舞伎は江戸末期、農家の若者が江戸の歌舞伎役者に学んだことから始まった。農閑期や雨の日に練習し、同地区の鎮守・鈴鹿明神社の例大祭の余興などで演じられていた。

だが、演者の高齢化と後継者不足で1983年から中断。96年、市の依頼を受け、市民17人が「入谷歌舞伎会」を再結成、復活させた。

前会長の吉川正昭さん(73)は「勤め人が増え、地元だけでは維持できなくなった。市の広報などで市内全域に参加を呼び掛けた」。現在、会員は農家、会社員など38人。復活当初は地元7割、地元外が3割だったが、現在はほぼ半々といい、「名前は入谷歌舞伎だが、オール座間で支えている」(吉川さん)状況だ。

子どもたちの参加も促そうと、会員は5年前から市内の小学校を回り、歌舞伎教室を開催。幼稚園児から中学1年生までの17人が出演する。5年前から参加している小学5年生の岩山愛莉沙さん(11)は「舞台に上がり、みんなに見てもらえるのがうれしい」と話す。

加藤一会長(72)は「地域の老若男女が集まり、わいわいと演じるのが本当に楽しい。次世代につなげていきたい」と意気込んでいる。

年1度の発表の場となる11月10日の公演は、市民芸術祭の一環として行われる。同市緑ケ丘のハーモニーホール座間大ホールで午後0時半から。入場無料。演目は菅原伝授手習鑑のほか、「弁天娘女男(めおの)白浪(しらなみ) 稲瀬川勢揃(せいぞろ)いの場」「御祝儀三番叟(さんばそう)」。問い合わせは、市教委生涯学習課電話046(252)8476。

【】


シェアする