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松永記念館の改修整備、市が本格化へ/小田原

社会 神奈川新聞  2013年08月02日 22:07

国の有形登録文化財の「老欅荘」
国の有形登録文化財の「老欅荘」

小田原市は秋から、歴史的建造物が残る「松永記念館」(同市板橋)の改修整備を本格的にスタートさせる。事業費の確保が課題だったが、「歴史的風致維持向上計画」の認定を受けたことで、国から財政支援が受けられるようになった。2020年度まで8年かけ事業規模は数億円になる予定だ。

同記念館は、「電力王」と称され茶道にも造詣が深かった実業家・松永安左ヱ門が戦後、移り住んだ建物と土地からなる。没後に市に寄贈され、一部は市が購入、公開されている。

主な施設は、記念館の本館・別館のほか、国登録有形文化財に登録されている「老欅(ろうきょ)荘」と「葉雨庵(よううあん)」。日本の歴史公園100選になっている日本庭園もある。

11年6月に認定された同計画は、旧東海道に面し歴史的建造物が数多く現存する板橋地区などが重点区域。同館はその拠点の一つで、改修整備に向けた設計作業が進められてきた。

13年度は老欅荘と葉雨庵の改修が行われる。今年4月の大雨で老欅荘の土塀の一部が崩れるなど、老朽化が目立っている。内部は市民の茶会などに有料で貸し出されているが、年度末までの工事中は一時休止する場合もあるという。

14年度以降は、庭園が一望できる本館2階のバルコニーの補強、市郷土文化館分館として使用されている別館の空調設備の更新、園路のバリアフリー化、駐車場の舗装などを順次実施していく。

数億円に上る今回の事業費のうち、半分を国庫補助で賄う見通し。市は11年度から展示会の一部有料化にも踏み切っており、活用しながらの保存を目指している。

一方、敷地内に残る、本土決戦用に軍が斜面地に急造したとみられる二つの陣地跡については整備を見送った。調査した地元の市民団体が「戦争遺跡」として保存・公開を求めているが、市生涯学習課は「今後の課題にしたい」と話している。

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改修工事がスタートする松永記念館=小田原市板橋
改修工事がスタートする松永記念館=小田原市板橋

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