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傘寿越えて作曲家デビュー、青葉区・日高さん、CD化の夢かなえ/横浜

社会 神奈川新聞  2013年07月20日 22:37

音楽活動80年。横浜市青葉区の日高昭男さん(85)は傘寿を越えて、作曲家としてデビューを果たした。小学校教諭の傍ら作詞作曲の勉強を続け、素人を対象にした全国の「作詞・曲コンテスト」で昨年、今年と2年連続で入賞。CD化の夢をかなえた。地域でも40年以上にわたり歌を指導しており、生徒らからも祝福の声が上がる。「音楽は人生そのもの」。目の輝きは、少年そのものだ。

「人間は、本能的に音楽が好きだと思うんだよ。子守歌を聴いたときからね」。顔をくしゃくしゃにして笑う。名刺には「作曲 編曲 指揮 ピアノ弾き語り 歌の会主宰・指導」と、たくさんの肩書が並ぶ。

1928年、朝鮮半島で出生。幼少期からオルガンやハーモニカ、アコーディオンなど楽器に触れて育った。太平洋戦争終結で17歳のとき帰国、父の故郷・宮崎県で小学校教諭として働き始めたが、音楽家の夢をあきらめられず上京。川崎市立小学校で教壇に立ちながら、作詞作曲の勉強を続けた。編曲を手がけた合唱曲は、2千曲を超えるという。

チャンスが訪れたのは昨年。全日本音楽振興会主催のコンテスト「全国レコーディング歌謡祭」の作詞・曲部門に応募したところ、グランプリ、準グランプリに次ぐ優秀賞を射止めた。さらに今年3月、2作品が入賞。優秀賞「秋のソナタ」を含む3曲は計2枚のCDに収められ、発売されている。

入賞作の一つ「思い出川」は、若き日の妻との恋の思い出をうたったものだ。数年前に亡くなったが一度もけんかしたことがないほど仲が良かったという。「人を好きになると人間は優しくなれるからね。音楽も優しいものになるんだよ」。自称ロマンチストの言葉はとても温かい。

教諭時代から主宰してきた歌の会の活動も継続している。現在は「平均年齢80歳」という生徒に、横浜や川崎でコーラスを指導。分野もシャンソンから童謡まで幅広い。

生徒の中には、病気や家族間のもめ事など、人生に迷い、悩む人も少なくない。生徒の女性(81)は「年を取ると、生きることは心身ともに大変。でも先生のレッスンは楽しくて、元気になってしまう」と声を弾ませる。

「歌はね、心の表れなんですよ。自分の生き方を映し出してしまう」。85歳、これから目指すところとは。「皆さんと楽しく一緒に歌い、音楽活動を続けていきたいなぁ。純粋な気持ちを持ち続けたいなぁ」。いま制作中の曲は、恋の歌という。

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