1. ホーム
  2. 政治行政
  3. 13横須賀市長選(中):人口、市外流出は深刻

13横須賀市長選(中):人口、市外流出は深刻

政治行政 神奈川新聞  2013年06月28日 10:20

夕方に運営時間を終え、最後の子どもを送り出す=横須賀市内の学童保育クラブ
夕方に運営時間を終え、最後の子どもを送り出す=横須賀市内の学童保育クラブ

◆急務の子育て支援

横須賀市内の男性(29)が、友人の紹介で清掃会社に入ってから3年近くになる。

「社員といっても、バイトみたいなもの」。給与からは、所得税だけが控除されている。社会保険料の折半分の負担を、会社が逃れるためらしい。

以前に働いていたビル建築現場で、15メートル下に転落した。治療は1年半に及んだ。折れた腰には人工骨が入っている。医師からは「重いものを持つ仕事はしないように」と言われた。今の勤め先には、そのことを伝えていない。

学生時代はスポーツの部活で副主将。体を使う仕事に自信があったが、けがをして健康への意識が高まったから、自前で国民健康保険料を支払うようにはなった。だが「将来より今の生活が大事」と、国民年金保険料は未納のままだ。

仲間の多い横須賀を離れることは考えていない。来年には、交際相手と一緒に暮らしたいと考えている。「子どもも欲しいが、今の収入では彼女にも働いてもらわないと生活できない」

横須賀市の人口は減少傾向に歯止めがかからない。6月1日現在の推計人口は41万2247人。昨年4月に追い抜かれた藤沢市の人口とは、今年6月時点で6千人近い差が開いた。

なかでも若年層の市外への流出は深刻だ。市の住民基本台帳登載人口では、65歳以上はこの5年間で1万1千人増えた半面、14~64歳は1万2千人減った。子育て世代を引き留める策は、街の活力を確保できるかどうかにも直結する。

「ただいまあ」。京急線横須賀中央駅に近いビルの2階の一室を、放課後になると小学生の声が満たす。市内に53ある学童保育クラブのひとつ「中央学童クラブ」だ。

親たちが勤務先から帰ってくるまでは、3人の指導員が20人の子の親代わり。おやつを食べた後は、皆で食器を洗う。

横須賀の学童クラブは民設民営。中央学童でも、設立時に民間ビル賃料や指導員の人件費を賄うため、保護者が出資し合った。

クラブの収入は現在、親の利用料金と行政からの補助。それでも保育料は月2万円以上と高い。利用者離れが進めば、育児をクラブに頼らざるを得ない一人親などの負担が、さらに増す悪循環に陥りかねない。

指導員や親たちは口をそろえる。「学童クラブを必要とする親が毎年出てくる以上、絶対につぶせない。現在の良さを失わない公設民営が理想。指導員の確保などでは公的な支援をしてほしい」

3候補者の分野別の政策(届け出順)

▼主要な子育て支援策

吉田雄人氏

・出産環境の充実、乳児期世帯の全戸訪問。小児医療費助成を拡大

・保育園の待機児童解消。全小学校区で学童クラブ整備。スクールランチ充実

・財源は財政基本計画を策定して措置

岸牧子氏

・小6まで医療費無料化。学童保育費の保護者負担軽減。中学校給食を実施

・財源は財政調整基金の積み増し、臨時財政対策債の発行額引き上げ

広川聡美氏

・保育士、幼稚園教員の育成支援、小6まで医療費無料化、全小学校区で学童保育実現と運営支援

・弁当との選択方式で中学校給食実施。シニア世代の協力で学校支援、校外教育実施や専門学校誘致

・財源は事業見直し、消費税増税分の優先配分、国の補助金獲得

▼人口減少の抑制策

吉田氏

・市のあらゆる施策を人口増に結びつける。子育てと教育に注力

・シティーセールスで都市イメージを上げ定住人口を増やす

岸氏

・地元業者の仕事を増やし、地域経済を活性化させ雇用を創出

広川氏

・交通事情や買い物利便性、子育て・教育、就労、自然環境すべてを向上

・地域や国、県の力を結集し総力戦で

【】


シェアする