1. ホーム
  2. 政治行政
  3. 職員不祥事止まらず、「法とモラル」掲げる鈴木市政/藤沢市

職員不祥事止まらず、「法とモラル」掲げる鈴木市政/藤沢市

政治行政 神奈川新聞  2013年06月09日 20:57

「法とモラル」を掲げる鈴木恒夫藤沢市長の指揮下で、職員の不祥事が止まらない。2012年2月の就任直後から綱紀粛正を徹底するために、制度や組織を改革してきたが、今年6月までに11人が懲戒処分を受けた。市長は「再三にわたり意識改革を求め続けてきたが、大変残念」と憂慮する。一方で「処分事案が重なったことは誤りを正していこうという取り組みが浸透した結果でもある」と話している。

就任直後から不祥事は続いた。12年3月に藤沢市民病院の医師が患者の傷痕やカルテの個人情報を写した画像データの入ったデジタルカメラを紛失。3カ月後には、西北部長後整備事務所の職員が業者に、測量業務の予定価格を漏らした。また、学校給食を作る調理場長が職務怠慢による無断欠勤をしていた。

今年4月には、土木計画課の課長補佐が収賄容疑で逮捕、起訴され免職処分(有罪判決)。そして6月7日、不適切な事務処理などで合計5人が懲戒処分された。

■ ■ ■

市長選挙で、鈴木市長は「法とモラル」の徹底を掲げて当選した。前市長の期間に、不適切な事務処理による土地取得や、消防法に違反し庁内でバーベキューを行うなど、複数の不祥事が発覚していたためだ。

就任後すぐに制度改革に着手した。まず、内部通報制度や法令順守の倫理規定などについてまとめた「法令遵守(じゅんしゅ)条例」を制定。複数に分かれていた内規や要領を、より上位の条例として統合し、制度内容も充実させた。

職員の処分を決める「綱紀審査委員会」の委員に、外部から弁護士などの有識者を入れたほか、不適切処理が相次いだ土地開発公社による土地の先行取得についても、議会への報告を求めるなど透明化を図った。

行政文書の作成についてもルールを明記するなど、内部統制制度を改めた。

こうした複数の改革から、職員の行動を適正化する策を講じてきたが、不祥事が止めどなく発生してきた。

■ ■ ■

ある市議は「例えば上司と部下の関係に厳しさが欠けるなど職場全体にどこか緩みを感じる。幹部が一丸となって、いま一度引き締める必要がある」と指摘する。

一方で、不祥事の公表が相次ぐ理由には、処分判断を厳密にした結果との見方もある。市担当課は「不適切な事務処理など、以前ならば訓告や注意で済んでいたケースでも今は懲戒処分となる場合が少なくない」と話す。

鈴木市長は「厳正な処分をもって対応した。これまでの取り組みが浸透し、今後、処分すべき事案も減少していくものと考えている」としている。

制度改革の結果が徐々に奏功するのか。今後の動向が注目される。

◆懲戒処分 職員の義務違反に対する制裁で、地方公務員法では、軽い方から「戒告」「減給」「停職」「免職」と定められている。免職は退職金が支給されないほか年金が一部カットされる。ほかの処分は、昇級が1回停止され勤勉手当(一時金)の計算式に影響する。戒告に至らない軽微な義務違反に対しては、軽い方から「口頭厳重注意」「文書厳重注意」「口頭訓告」「文書訓告」があり、訓告は昇級の計算式に影響する。

【】


シェアする