1. ホーム
  2. 社会
  3. 地域再生へ広がる夢 市農業委「いずれは観光資源に」、2年目の棚田復元事業相模原青根地区/神奈川

地域再生へ広がる夢 市農業委「いずれは観光資源に」、2年目の棚田復元事業相模原青根地区/神奈川

社会 神奈川新聞  2013年06月05日 12:01

棚田の復元に向けて動き始めた青根地区
棚田の復元に向けて動き始めた青根地区

相模原市緑区の青根地区の山間部で、地元の農業委員らが遊休化した棚田の復元に向けて動きだした。遊休農地の解消を目指し、市農業委員会が2012年度、「農地再生モデル事業」として水田2枚で稲作に取り組んだが、収穫を前にイノシシなどに荒らされて全滅。「ことしこそ棚田復元の足掛かりとなる年にしたい」と、仕切り直しとなった2年目の稲づくりに期待が高まっている。

モデル事業が始まった青根地区は、市の中心市街地から約30キロ。丹沢山麓の標高約370メートルの道志川右岸に広がる傾斜地にある。

市農業委員会津久井事務所によると、かつて大小130~140枚からなる棚田(計約4ヘクタール)があり、1960年代ごろまでは美しい景観をたたえていた。しかし、農業従事者の高齢化や後継者問題などから年々減少。現在は数枚で耕作されている程度だという。

モデル事業に取り組む水田は2枚で約3・6アール。昨年、市民ボランティアが地元の農業委員から指導を受けながら地権者の稲づくりを手伝った。6月の田植えに始まり、夏にはネットを張るなど鳥獣対策を行った。それでも秋の収穫を前にイノシシやシカに稲穂を食い荒らされてしまい、事業の出はなをくじかれた。

同事務所ではことし、あらためて市民ボランティアを募集し、水田2枚で再チャレンジ。2日に地元の農業委員らが加わって田植え作業を行った。7月以降も月1回のペースで除草や鳥獣対策のネット張り、稲刈り、脱穀などの作業に取り組んでいく。

同事務所の中島俊昭所長は「棚田復元へことしはリベンジ」と意気込み、収穫時期にイノシシなどがネットの下から入り込まないような対策を施す。稲づくりがうまくいけば、棚田の復元に向けて弾みがつく。農業委員会が主体のモデル事業から、地域を挙げての取り組みへと広がりも期待できる。

全国的には、棚田オーナー制度で耕作・保存活動に取り組む地域もある。石川県輪島市の白米千枚田は有名。昔ながらの原風景の棚田に、中島所長は「棚田の復元が、いずれは地域再生に向けた観光資源になっていければ」と夢が広がる。

【】


シェアする