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藤沢市発注工事で状況報告せず公共工事費増、職員の処分検討/神奈川

社会 神奈川新聞  2013年05月23日 00:06

3月末で更地となった旧県立藤沢北高校跡地=藤沢市天神町
3月末で更地となった旧県立藤沢北高校跡地=藤沢市天神町

藤沢市が市内業者へ発注した解体工事で、市職員が建物基礎の杭(くい)を抜ききれないことを把握しながら適切な報告を怠ったため、工法が変更され工事費用が増額されていたことが22日、分かった。市は関与した市職員の処分を視野に入れ、事実関係を調査している。

市は2012年9月、市土地開発公社が県から譲り受けた旧県立藤沢北高校(同市天神町2丁目、敷地面積約3・7ヘクタール)の既存校舎解体工事を発注し、着工した。校舎の地中にはコンクリート製の基礎杭が719本あり、県との譲渡契約ですべてを抜く条件になっていたという。

市によると、同年12月時点で複数の現場担当の市職員は、杭の多くが地中で折れたり砕けたりしており、すべては抜けないことを把握。しかし受注業者から状況を説明された市の現場職員らは黙認し、経緯を課長級などの管理職へ報告しなかった。

市はその後、すべての杭を除却する目的で工法を変更。契約額を当初の3億4965万円から810万8100円増やし、市議会2月定例会で承認された。

工法変更で321本を新たに抜いたが、3月の工期終了時に150本が残った。すべてを抜くためには地盤を改良するなど数カ月間の工期延長が必要で、1億円程度の追加費用も掛かることが判明。市は県に経緯を説明したところ、残置が認められた。

5月の市議会臨時会でこうした経緯が初めて説明され、再び工事費が147万7350円減額された。鈴木恒夫市長は同臨時会で「不適切な事務処理があった。深くおわびする。職員の処分を含め原因を究明する」と謝罪した。校舎跡地(敷地面積約1・8ヘクタール)の恒久的な活用方針は決まっていない。

同解体工事では3月25日、抜きかけた杭が途中で折れ、クレーン車の運転席を直撃し、操作していた男性会社員が死亡する作業事故が発生している。市は「(今回の不適切な事務処理との)関連性はなかった」としている。

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