
県立相模原公園(相模原市南区下溝)のグリーンハウス内で21日、多肉植物で和名が「吉祥天」と呼ばれるアガベ・パリーが開花した。開花までの成長期間が極端に長く、欧米では100年に1度の意味から「センチュリーフラワー」と知られるほどで、来園者らが珍しい黄緑色の花をじっくりと観賞している。
同公園管理事務所によると、アガベはリュウゼツランの一種で北米南部原産、メキシコ半島に多く自生する。40年生ほどの株を2009年ごろに植栽した。センチュリーフラワーと呼ばれるが、実際は30~40年程度で開花し、開花後は枯れてしまうという。
アガベの中心付近に太い花茎が4月半ばごろからぐんぐんと伸び、高さは約2メートルに。上部の枝先で、30個前後のかたまりとなったつぼみが膨らみ、職員がこの日朝、かたまりの中で1輪がほころんだのを確認した。
多賀谷理園長は「最も美しいのは、咲き始めから1週間から10日程度。めったに見られない花なので、この機会にぜひ観賞を」と来園を呼び掛けている。
入館料200円(月曜休館)。週末の25、26両日は「スプリングフラワーフェスティバル」開催のため、入館無料。問い合わせは、同公園管理事務所電話042(778)1653。
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