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藤沢・土地取得問題 市が前市長ら4人告発、「公社に損害」背任容疑/神奈川

社会 神奈川新聞  2013年04月19日 23:49

藤沢市の取得依頼に基づき市土地開発公社が善行地区の農地を購入した問題で同市は19日、海老根靖典前市長や当時の土地開発公社理事長ら関係者4人を背任の疑いで刑事告発した。県警捜査2課が同日受理した。

刑事告発の対象者は、海老根前市長のほか、新井信行前副市長、当時の市民自治部長、土地開発公社の元理事長。市によると、4人は共謀した上、本来取得すべきではないとの認識を持ちながら土地を取得した。所有者には利益、公社には財産上の損害を与えた背任の疑いがある、としている。

同問題をめぐっては市議会が2011年6月、農地取得の経緯が不自然だとして、地方自治法100条に基づく調査特別委員会(百条委)を設置し解明に乗り出した。12年3月には、前市長などへの刑事告発や、百条委での偽証、関係者への民事上の損害賠償などの責任追及を盛り込んだ最終報告書を全会一致で了承した。これを受け、市と市議会は手続きを進めてきた。

鈴木恒夫市長は「告発がきっかけとなり、善行土地取得問題が起こった真の理由が明らかになることを望む。関係者への損害の請求など残る課題解決に向け今後も全力で取り組んでいく」とコメントを発表。告発対象となった4人は連名で「市の対応に強い憤りを覚える。今後新たな法的措置を検討している」との見解を表明した。

◆共謀の有無が焦点

「善行土地問題」は発覚から3年半を経て、藤沢市が前市長を背任容疑で刑事告発する異例の事態に発展した。市が刑事責任を追及する方針を固めてから7カ月。市は県警とも調整を続けた結果、前市長や土地開発公社の元理事長ら4人が共謀の上、公社に損害を発生させたと結論付けた。今後、県警の捜査が本格化する見通しだ。

市は当初、海老根靖典前市長、新井信行前副市長、当時の市民自治部長の3人が市に損害を与えたとして告発手続きを進めてきた。

だが、背任容疑の告発には損害の発生が欠かせない。土地は公社が所有しており、現時点で市に損害がない。このため市は告発対象に土地開発公社の元理事長を新たに加えた。

市によると、海老根前市長らは先行取得を指示した場合、元理事長が従うとの見通しの下、必要性がない土地と認識しながら購入させたと指摘。元理事長も同様の認識を持って購入し公社に損害を与えた疑いがあるとした。

一方、前市長は「利便性がある土地で開発の危機があると判断した」、元理事長も「あくまで市の依頼に基づく取得で、責任はない」などと百条委員会で証言している。今後、前市長らと元理事長の共謀が認められるかどうかが、捜査の鍵となりそうだ。

一方、海老根前市長と新井前副市長は、土地購入の価格決定にまで前市長らが関与していたかのような発言を鈴木恒夫市長がしたことで精神的損害を被ったとし、市を相手に国家賠償請求訴訟を横浜地裁へ提訴している。

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