1. ホーム
  2. 経済
  3. IT使い在宅勤務拡大 富士ソフト、全社員が利用可能に

IT使い在宅勤務拡大 富士ソフト、全社員が利用可能に

経済 神奈川新聞  2013年03月02日 11:36

多くの企業で導入されている「在宅勤務制度」。一方で、育児や介護など特別な理由がある人に対象が限られていたり、仕事内容によっては持ち帰りが難しく、セキュリティー面での不安があったりするなど課題も多い。そんな中、富士ソフト(横浜市中区)が得意のICT(情報通信技術)を活用して、全社員が在宅勤務制度を利用できる取り組みを今年からスタートさせた。

同社デジタルデバイス部の山嶋靖匡さん(36)も、制度を利用する一人。スマートフォン(多機能携帯電話)向けのアプリ開発グループのリーダーである。きっかけは通勤時間の長さと子育てだ。住まいのある埼玉県内から本社まで電車を乗り継いで2時間半以上かかる。

現在は小学1年の娘の子育て中でもある。「午後5時半が終業時間だが、残業すると帰宅が夜9時を回ってしまう。子どもに朝食を食べさせて学校に送り出すことを考えると、負担が大きかった」。制度は週2、3回の頻度で利用する。

前日までに上司に申請し、当日の在宅の業務内容を事前に報告。子どもが登校した後は、自宅のパソコンに向かう。仕様書や見積書の作成、プログラミングなどをこなし、夕方には学童保育に預けた娘を迎えに行く。山嶋さんは「静かな環境で集中して作業ができ、作業効率も上がった。子どもと過ごせる時間も増えた」と話す。

同社コーポレートコミュニケーション室によると、以前から在宅勤務制度を導入していたが、震災をきっかけに事業継続性の確保が課題として浮上。そこで同制度を全社員に拡大することになったという。

在宅勤務を支える仕組みの一つが「リモートアクセスツール」。会社の自席パソコンと自宅のパソコンをインターネットでつなぐことで、自席パソコン内に保存されている資料の閲覧のほか、プログラミングなども行うことができる。

最大の長所は、自宅パソコンには作業内容が一切残らないことだ。盗難などの被害に遭っても、作業内容が保存されていないため情報流出が防げるという。

さらに、同社はタブレット端末やスマホ向けのアプリを開発して活用。タブレットにアプリを搭載することで、離れた場所でも同じ資料を閲覧したり、印を付けたりすることもできる。

同室によると、2月26日現在で88人が制度を利用。大半が週1日程度だが、週5日を在宅でこなす社員も10人いる。同社人事部は「管理職の理解と管理能力に大きく左右される制度でもあるので、さらに制度の整備を検討していきたい」としている。

【】


シェアする