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「橘樹郡衙」保存・活用へ 市が跡地の一部取得し国史跡指定目指す/川崎

社会 神奈川新聞  2013年02月23日 13:21

奈良・平安時代の役所「橘樹(たちばな)郡衙(ぐんが)」について、川崎市は、跡地とされる高津区千年の土地の一部を取得し、保存・活用へと乗り出す。2013年度からの3カ年で、遺構の確認調査などを実施し、16年度以降の国史跡指定を目指す。

橘樹郡衙は、武蔵国橘樹郡の役所。隣接する影向(ようごう)寺(宮前区野川)とあわせて古代川崎の政治・行政・文化の中心として重要な役割を果たしていたと考えられている。

所在地は長らく不明だったが、1996年度の宅地造成に伴う発掘調査で、橘樹郡衙の正倉と思われる倉庫群を発見。98年度からの調査で、東西300メートル、南北100メートルの広範囲にわたって関連する遺構があることも判明した。

市は06年度、このうち国有地約1700平方メートルを買収や無償貸与で取得。「千年伊勢山台官衙遺跡」として市重要史跡に指定するとともに、08年度には市民の憩いの場とするため「たちばな古代の丘緑地」として緑地公園化した。

今回、保存・活用に乗り出すのは同緑地に隣接する約1200平方メートルの畑地。約1億6500万円で、本年度内に市土地開発公社を通じて先行取得する。具体的な活用策は国の史跡指定後、検討するという。

現在、所在推定地の大部分は宅地や畑地、公道として開発されている。ただ、開発の際には、遺跡を地下に残した形で開発してもらう措置を取っており、市は「将来的な保存・活用の道は残されている」と説明。「地権者の協力を得ながら、今後も同緑地を核に保存・活用を進めていきたい」としている。

◆橘樹郡 701年の大宝律令(りつりょう)により完成した古代律令国家体制では、地方行政組織として全国に66の国と、国の下に約600の郡が設置された。橘樹郡もその一つ。現在の川崎市域は橘樹郡の範囲をほぼ踏襲したもので、川崎市のルーツになっている。

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