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市庁舎移転議論本格化へ 本厚木駅前が候補 検討委が提言

政治行政 神奈川新聞  2017年04月05日 15:17

市庁舎の移転候補先に挙がった中町第2-2地区=厚木市中町1丁目
市庁舎の移転候補先に挙がった中町第2-2地区=厚木市中町1丁目

 1年前に発生した熊本地震の教訓を踏まえ、厚木市は市庁舎更新を最優先課題として前倒しで検討を進める。市公共施設最適化検討委員会が小田急線本厚木駅前の「中町第2-2地区」を有力な移転候補地に挙げ、災害対応に支障が出ないように「一刻も早い建て替え検討」を求めたためだ。6月に新たな検討組織を設置、議論を本格化させる。

 庁舎再編に関する提言書は、公募市民を含む有識者ら11人からなる同委員会が3月中旬に小林常良市長に提出した。

 提言書によると、現市役所(同市中町3丁目)は本庁舎と第2庁舎からなる。本庁舎(5階建て)は1971年建設で築46年が経過して設備が老朽化。92年建設の民間ビルを利用する第2庁舎(16階建て)は年間約2億3千万円の賃料負担が課題になっている。

 市は大規模地震に備えて災害対策本部を設置する本庁舎に対し、2003~05年度に約20億円を投じて免震工事を実施。しかし、16年4月の熊本地震では、5自治体の庁舎が一部損壊や倒壊の危険性から使用不能に陥り、被災者支援や、り災証明書の発行など行政サービスに悪影響が出た。

 同市の場合、倒壊の恐れはないが、サービス低下は想定されるとして、同委員会は市庁舎更新を最優先課題に位置付け、検討に着手。市有施設全体を対象に、15年3月に策定した長期に及ぶ市公共施設最適化基本計画において、耐用年数60年の市庁舎の建て替え検討を「10年以内」としていた扱いを見直し、前倒しで進める必要性を示した。

 候補地は民有地に比べて早期整備の可能性が高い市有地を条件に(1)現所在地(2)厚木中央公園(3)中町第2-2地区-を選定。このうち渋滞発生などの交通対策に課題はあるものの、駅前の利便性や「窓口のワンフロア化」で市民サービス向上が期待できる中町第2-2地区への移転が有力とした。

 また、県央地域の中心で同市の特徴でもある、市内に集積し同様の更新問題を抱える国、県有施設との合築について「可能な限り実現すべき」と提案。約73億円以上と試算される更新費を捻出するために民間活力の導入などさまざまな手法を研究するよう求めている。

 同地区は小田急線本厚木駅東口前の再開発予定地。民間のマンション計画もあったが、景気低迷で頓挫するなど事業化が大幅に遅れ、市が用地を取得、駐輪場として暫定利用している。

 市が14年12月に策定した新たな整備方針では、広さ約4・5ヘクタールに既存の中央図書館や子ども科学館などが入居する複合施設を核に民間誘致やバスセンターを拡充するとしている。

 ただ、今回の庁舎移転はこの整備方針には盛り込まれておらず、「策定中の基本計画で修正していくことになるだろう」(市街地整備課)と説明。市は6月に諮問型の検討組織を立ち上げ、国・県と協議も進めて年度内に方向性を決めたい意向だ。


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