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特産ワイン継続危機、今秋は生産見送り/伊勢原

社会 神奈川新聞  2012年08月08日 13:12

生産継続に黄信号がともっているフルーツワイン
生産継続に黄信号がともっているフルーツワイン

「フルーツの里」として果物栽培が盛んな伊勢原市で、地元産の柿とミカンを使ったフルーツワインが生産継続のピンチに陥っている。市推奨みやげ品にも指定され、5年前にリニューアルしたものの、最近は販売が低迷。販売元は6月、今秋のワイン生産を見送る決断を下した。市は何とか継続させようと、必死にPRしている。

商品は、市内で生産されている禅寺丸柿(通称・子易柿)を使った子易柿ワイン「伊勢原の香り」と、温州ミカンを原料にした伊勢原みかんワイン「みかんの里」。

果実がたわわに実る秋の原風景を残すとともに、栽培農家の営農意欲を向上させようと、市内の農畜産物のブランド化を推進する市地域特産物研究会が中心となって1992年に柿ワインを開発。2001年にみかんワインの生産もスタートした。07年には、醸造元を大手ワインメーカーに変更。パッケージも若い世代を意識したシンプルなデザインを採用した。

リニューアル直後は完売したものの、徐々に在庫を抱えるようになり、09年に生産をいったん中止。10年から生産を再開したが、年間生産合計4千本のうち、5~7割程度しか売れず、今年6月、再び生産中止を決めた。

苦渋の決断を下した伊勢原小売酒商組合の堀江純三組合長(63)は「状況は3年前よりも深刻で、来年の生産も分からない。若い世代を中心にお酒を飲まなくなったことも影響している」と厳しさを説明。一方で「生産を完全にやめるのは心苦しく、なんとか1品でも継続したいのだが」と苦しい胸の内を明かす。

こうした現状に、市も危機感を募らせる。販売を後押しするため、盆踊りなどの行事でフルーツワインをPRしているほか、庁内でも中元などの贈り物としてできるだけワインを購入するよう職員に呼び掛けている。

生産農家への影響を懸念する市の農政担当者は「冷やして飲むとおいしく、すっきりとした味わいを楽しめる。生産を継続させるためにも、何とか販売数を増やしていきたい」と魅力アピールに懸命だ。

ワインはいずれも720ミリリットル入りで1100円。同組合の加盟店舗で販売している。問い合わせは堀江商店電話0463(94)3955。

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