
パラパラとページを繰るうち、子どもの表情が驚きや笑顔に変わった。相模原市南区の県立相模原公園で7日、映画の原点や仕組みが学べる「子ども観客のための企画展」が始まった。国内外のパラパラ漫画作品や残像を楽しむ玩具「ソーマトロープ」に触れられる。17歳以下は無料。19日まで。
「おっおおっおおお」。パラパラ漫画を手にしたのは初めてという小学4年の小田桐岳秋くん(9)=同市中央区=は思わず顔をほころばせた。「絵の中の線が本当に動いているみたい」。ゆっくりめくったり、逆戻ししたりと実際に触れながら楽しんでいた。
「子どもたちに映画に親しんだ思い出をつくってほしい」。相模原に市民映画館をつくろうと活動する「シネマテークさがみはら」代表の境亨さん(31)の思いに共鳴し、同公園が会場を提供した。7月から2回、16ミリフィルムの上映会も重ねてきており、今回の企画展もその一環。
映画の発明の契機となった英国写真家エドワード・マイブリッジの連続写真などの展示も。境さんは「映画の奥深さや楽しさに気づき、子どもたちが映画好きになるきっかけになればうれしい」と話している。
12日には午前と午後の計2回、アニメーション作家あしたのんきさんを講師にパラパラ漫画をつくる教室も開く。事前申し込み制。参加費は100円。
問い合わせは、同公園電話042(778)1653。
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