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藤沢が中核市目指す、人口増背景に市民サービス向上狙う/神奈川

社会 神奈川新聞  2012年06月03日 00:25

人口増の続く藤沢市が、中核市移行に向け検討を始めた。人口は県内4位となり、市内では大規模工場跡地の再開発が進む。中核市になれば、県から権限の一部が移譲されるが、行政事務は増加し、人件費など財政負担が増える見通しだ。要件の人口30万人を満たしながら一般市のままの自治体もあり、すでに中核市になった市からは「権限に見合う財源移譲が必要」との声が上がっている。

「市民サービスを向上させたい。福祉関連や、街づくり分野でも権限移譲を受けることで、自主性が高まる」。鈴木恒夫市長は3月の施政方針で中核市への移行を目指すことを打ち出した。

藤沢市の人口は4月、41万5千人を超え、中核市の横須賀市を抜いて県内4位となった。総務省がまとめた2011年の人口移動報告では、全国の市町村で、転入超過数は7位(3796人)となり、川崎市の2317人を超えた。

中核市移行の検討は、人口増を背景に市民サービスを向上させる狙いがある。鈴木市長は「(移行は)2~3年かけて実現する話。煮詰まってくれば準備室を設けることになる」と旗を振る。

中核市への移行で市民サービスは具体的にどう充実するのか。

福祉関係では、身体障害者手帳の交付、母子・寡婦福祉資金の貸し付けなどの権限・事務が移譲される。環境関係では産業廃棄物の収集運搬業者や処分業者に対する措置命令などが市の業務となる。都市計画関連では、風致地区内の建築行為の許可などが移譲されることになりそうだ。

ただ、現状の中核市制度には限界があるとの見方も根強い。現在、中核市となっている41市による市長会は昨年11月、「現在の権限・財源では自律的な都市経営を行う上で限界」「現状のままではさらなる地方分権・地域主権の確立に大きく寄与することは期待できない」とし、さらなる権限と財源を含めた移譲を求めることを提言としてまとめ、政府へ提出した。

現在、人口条件を満たしながらも指定を受けていない市は全国に15。県内では、2001年に横須賀市が指定を受けて以来、新規の指定はない。

藤沢市は07年に中核市移行のシミュレーションを行い、財政上の負担が増すことなどから、その後は具体化を見送ってきた経緯がある。

同市の人口は10年後にピークを迎えると試算されている。中核市移行という選択が、中長期的な市の都市戦略に見合うか、大都市制度の議論も含め、検討の行方が注目される。

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