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県内公示地価、二極化鮮明 政令市上昇、三浦半島・県西部は下落

経済 神奈川新聞  2017年03月22日 02:00

 国土交通省は21日、今年1月1日時点の公示地価を公表した。県内の平均変動率は商業地がプラス1・6%で5年連続、工業地がプラス2・0%で4年連続で上昇した。住宅地は0・0%で、3年連続の上昇から横ばいに転じた。都心へのアクセスが良好で、高度商業地を形成する横浜、川崎の二大都市に加え、リニア中央新幹線の新駅が設置される相模原市緑区の橋本駅周辺などが引き続き上昇をけん引。一方で、人口減や商業地の衰退が進む三浦半島や県西部は下落に歯止めがかからず、二極化が一層鮮明になった。

 住宅地の1平方メートル当たりの平均価格は18万5900円。継続地点1327のうち、上昇と横ばいを合わせた割合は66・8%で、前年比1・6ポイント低下し、弱い動きになった。

 横浜、川崎、相模原の3政令市全区は4年連続で上昇。「ベッドタウン需要」を背景に、平たん地で都心に出やすい駅徒歩圏の需要が堅調だった。上昇率はリニア中央新幹線の新駅が建設される橋本駅周辺がトップ3を独占。旺盛なマンション需要で近年の地価上昇が著しい武蔵小杉駅(川崎市中原区)周辺に比べ値ごろ感がある登戸駅(同市多摩区)や、再開発が進む海老名駅周辺の上昇も目立った。

 一方で、下落率が大きい10地点はすべて三浦、横須賀市が占めた。うち5地点は全国の下落率でも10位以内。三浦市はマイナス5・7%で、山北・湯河原・真鶴・中井町、南足柄市もマイナス3~4%だった。

 商業地の平均価格は46万400円。継続地点344のうち、上昇と横ばいを合わせた割合はほぼ前年並みの84・0%で、上昇基調を維持した。住宅地と同様、3政令市の全区で上昇。県土地水資源対策課は「金融緩和による潤沢な資金流入を背景に、高度商業地での上昇率が拡大している」と説明。主要駅周辺で再開発計画などが進む川崎、海老名(各プラス3・0%)、横浜(プラス2・6%)で高い上昇率を示した。

 工業地の平均価格は11万8500円。前年同様、さがみ縦貫道(圏央道)沿線の上昇が顕著で、継続地点66のうち、上昇と横ばいを合わせた割合は90・9%と前年比4・7ポイント上昇した。上昇率トップの寒川南インターチェンジ近くの寒川町田端は、全国でも6位に入った。同課は「物流の適地や、中小規模の工場用地として注目されている」と分析する。

公示地価 地価公示法に基づき国土交通省が公表する。都市計画区域を中心に選んだ標準地について、不動産鑑定士が周辺の取引事例や土地収益などを参考に毎年1月1日時点の1平方メートル当たりの価格を算定する。土地取引や固定資産税の目安になるほか、公共事業の用地買収価格に反映される。今年の県内の標準地は1787地点(前年比40地点の増)で、うち前年からの継続地点は1737地点、選定替えは10地点。


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