1. ホーム
  2. 社会
  3. 発達障害者の団体が県内で講習会、伝える力を褒めてアップ/横浜

発達障害者の団体が県内で講習会、伝える力を褒めてアップ/横浜

社会 神奈川新聞  2012年04月10日 12:48

発達障害がある大人の当事者団体「イイトコサガシ」(東京)が主催する、コミュニケーション力を高めるためのワークショップ(WS)が注目を集めている。約2年半の間に、神奈川をはじめ25都道府県で開催し、延べ2200人が参加。神奈川県内で発達障害に関わる団体との連携も模索するなど、活動を広げている。

3月22日に、フォーラム南太田(横浜市南区)で開かれたWSには、関東や中国地方から8人が参加した。

WSでは、2人が決められたテーマで5分間会話をする。一方的に話し役や聞き役にならないよう、互いに質問し合うルール。ほかの参加者は会話を見守り、終了後に話し手の良かったところを褒める。アドバイスや批判は禁止だ。

話し手は交代しながら「遊園地」や「医者」などのテーマで会話。「身ぶり手ぶりが豊かなところがいい」「知らないことをそのままにせず、『教えてください』と言ったことがよかった」など、良い点を指摘した。

「イイトコサガシ」は、2009年11月に発足した。WSを考案したのは、運営スタッフの冠(かん)地(ち)情(じょう)さん(39)だ。冠地さんも、小学生のころから「自分だけ何か違う」という自覚があり、成人後に発達障害の診断を受けた。

「全員がコミュニケーションができていない社会で、多数派の人が、少数派に(コミュニケーションの)ルールを強要しているだけ」と感じることも多い。WSを「褒めること」だけに限定したのは、日常生活で叱られたり、否定されたりすることが少なくない発達障害の人たちの自己肯定感を守るためだ。「会話の達人にはなれなくても、自分の魅力を見つけ、こう発揮すればいいんだと気付いてほしい」と考えている。

その思いの通り、WSに繰り返し参加して、自信をつけていく人もいる。

県内に住む女子大学生(21)もその一人。人とコミュニケーションを取ることにずっと苦手意識があり、それを克服しようと大学で複数のサークルに入ったが、うまくいかなかった。発達障害の診断を受けた病院でイイトコサガシを知り、1年半ほど継続して参加している。「人と話すことに慣れたし、会話が続くようになった」という。

12年度は、フォーラム南太田などの公的機関と協力して、事業を行う予定。冠地さんは「全国で『種まき』をしていきたい。行政や医療機関との協力など、モデルケースになれたら」と話す。

5月3日に中区の横浜市社会福祉センター(午前10時・午後1時半開始)と、港南区のウィリング横浜(午後6時半開始)で、ワークショップが開かれる。いずれも定員は8人で、参加費は500円。問い合わせは、電子メールstaff@iitokosagasi.com

【】


シェアする